第235話 vs冷血の雪女 前半
「む? 雪が強くなっていない?」
「あ、本当だ♪」
木に擬態するモミジュガンを倒し終わって、しばらくすると雪が吹雪いてきていることに気付いた。
「知らない内に条件でも達していたのかしら?」
「時間経過じゃないの♪」
どんどんと吹雪が強くなっていき、森の中にいたのに周りが真っ白になる程に。普通ならまだ周りが見えている内に雪山を降りようとするだろうが、ヨミにとっては待ちに待った瞬間だったからジッとしていた。
「…………この吹雪は自然現象じゃないわね」
「うん、姿が見えてきているね♪ あのモンスターの仕業かな」
吹雪が落ち着いてくると先程までいた森ではなく、ボスフィールドみたいな空間になっており周りから木々がなくなっていた。更に奥から人影が現れ、ヨミは目的であるモンスターだと気付いた。
『ユキヤマニマヨイモノヨ。アバレルモノニハシヲ!』
冷血の雪女 レベル45
「カロナ、あのレベルは大丈夫よね?」
「うん、ギリかな。私はレベル41だから」
「レベル41ね。二人がかりで行くなら余裕だけど…………簡単にいかないわね」
ヨミはレベル51なので冷血の雪女と戦うなら適正レベルには達しているからカロナの手伝いかあれば余裕で勝てると思っていたが…………
『ヨミガエロ、ヤラレシノモンスターヨ』
「!? 氷で出来たモミジュガン? しかも数が多い!!」
「『旅立つ青鳥』の情報では様々なモンスターを召喚したとわかっていたけど、モミジュガンだけ? しかし、数が違いすぎる?」
『旅立つ青鳥』が戦った時は同じ様にモンスターを召喚してきたが、様々なモンスターが現れ、数は20〜30程度だったがこちらは1種類しかいないが数は見ただけでも100を超えていた。
「ヨミガエロと言っていたから私達がさっきまで倒したモンスターの数に合わせているんじゃない♪」
「そうかもね。まずは周りのモンスターを倒してから本体を叩くわよ! 周りを倒さないとダメージを与えられないからよ」
「了解♪」
雪女の体力バーを見るとどこかで見た鎖に巻き付かれていた。
『冷血の雪女は無敵状態になりました。無敵状態を解く条件は周りのモンスターを倒すこと』
(墓場の中ボスよりはマシだけどこれだけ多いと面倒ね。強い技で消し飛ばすか)
「カロナ! まずは強いのを撃つから私の後ろに下がって!」
「了解♪」
『
「なんか、迫力が弱いわね? 少し小さくなっている? でも撃てるならいいわ!」
何故か発動したらいつもより鏡面が小さくて迫力もなかった。しかし、発動は出来たから発射をすることは出来て氷のモミジュガン軍団へ撃ったが…………
「倒しきれない!? なんで…………」
『
「そういえば、あの魔法は月の光を集めるんだよね? 吹雪の中では上手く集められなかったんじゃない??」
「……あ、天候による威力の減衰があると言いたいのね!」
「そう♪」
カロナに言われて気づいた。昼でも月の光は集められるが、これだけ吹雪に遮られてしまえばヨミの月光魔法は反撃しているようなものだろう。
(面倒だけど、地道に倒していくしかないわね)
ほぼ魔法の効果を弱らせられては、武器で戦うしかないと溜め息を吐きつつドルマを召喚するのだったーーーー
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます