第234話 吹雪く雪山
カロナがいる雪山へ向かい、合流した。
「はい、薬だよ♪」
「ありがとう。飲む方?」
「うん、塗る方も作ってみたけど飲む方が効果が良かったんだよね♪」
摂取方法が違うだけで効果が変わるのは体内に取り込める成分や量のことがあるからだろう。
「まだ吹雪いてないけど奥に行けばいいかしら?」
「吹雪くのはやっぱり奥に行けば確率は上がるよ。天候はなかなか変わらないゲームだけど、ここは違うみたい♪」
このゲームはなかなか天候が変わらないのは単にプレイヤーのことを考えてのことだ。誰でも雨や雪の中で外に出たいとは思わないだろう。農業とかはまだ解放されてないから天候の変化は必要してないと考えているかもしれないが。
「カロナは何狙い?」
「薬の研究で〜♪ 欲しい素材を持っているモンスターがいるの♪」
「そのモンスターって、普通のモンスター?」
「普通に出てくるよ。でも欲しい数が多いから手伝って貰えるとありがたいよ♪」
「成る程。なら、先にやっちゃいましょうか」
ヨミが狙うモンスターは条件付きなので、いつ見つかるかわからないので普通に現れるカロナの狙うモンスターを先に終わらせる。
「どんなモンスター?」
「私が欲しいのは〈モミジュガンの樹液〉だよ。名前からどんなモンスターから取れるかわかるよね?」
「あー、ドラ◯エに出る人◯樹みたいな?」
「正解♪」
どうやらカロナの狙いは人面◯みたいなモンスターのようだ。
周りを見てみるが、そんなモンスターは見当たらない。
「まだ奥に進まないといないのかしら?」
「うん? いや、もういるよ?」
「えっ?」
カロナが指を刺す方向に目を凝らしてみてみると…………
「うわ、擬態していたのね」
「うん♪ 慣れたら簡単に見つかるよ」
数十本もある木々から何本かが違和感を持つ物があり、よく観察してみると僅かに動いているし、下の方を見ると小さいけど顔らしきなのが見える。
「良く見ないとわからないわね」
「擬態は上手いけど、強さは…………ドルマならほぼ一撃じゃない?」
「擬態して不意打ちするモンスターだから強さはそれ程でもないのね。ドルマ!」
早速、ドルマを呼び寄せて違和感がある木へ向かって振り下ろすと小さな悲鳴を出して〈モミジュガンの樹液〉を瓶ごと落とした。
「本当に弱いね。あ、何本必要?」
「200本♪」
「…………はぁ!?」
「ちなみに、ルイスに頼まれています♪」
「…………あの人は」
ルイスも必要で戦闘職であり、研究者でもあるカロナに頼んでいたようだ。
「だから、ヨミから連絡が来て助かっているよ♪」
「まぁいいけど、終わったらこっちのも手伝ってよね?」
「いいよ。内容はまだ知らないけど♪」
「あとで話すわ。先に終わらせちゃうわ!!」
思ったより数が多いことに驚いたが、手伝うと決めていたのでさっさと動くことにした。そして…………2時間後、200本集めた2人の姿があった。
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