第175話 それぞれの進行
7人が王城へ侵攻している中、残りの4人は…………
《メリッサ視点》
ついに始まったわね。向こうが動きやすくする為に騒ぎを大きくしておかないと。
メリッサは非戦闘員であるマミとメルナを連れて、アルトの街にある貴族街へ向かっていた。ヨミからの御使いを任され、ある物を持って知り合いの貴族へ会いに行っていた。
「あの、貴族と会って大丈夫なんですか?」
「大丈夫よ。貴族は私達に手を出せないわ。連絡もしてあるし、これがあるからね」
メリッサはそう言って、通行証であるメダルを見せる。
「マミの心配はそこではないかと。ヨミから聞いたルファスと言う貴族はロリコンなんでしょ?」
「あー……、会ってみないとわからないわよ。好みがあるからね……」
「うぅっ……」
これから貴族に会うと言うのに、別の意味で緊張していた。
「た、多分大丈夫だと思うよ。もし、私達に何かしようとすれば、ヨミちゃんが黙っていないし、嫌われると思って、手を出すことはないわよ」
「それなら、いいけど……多分、私とメリッサは見下されるのは間違いなさそう。メリッサ、何を言われても我慢よ?」
メルナは前にルファスと会ったことがあり、その時は見下されていた。貴族というより、好みによる差別をされる可能性が高いので何か言われても我慢するようにと注意するメルナであった。
「あ、ここですかね?」
「……そうみたいね」
話している内に、アグネウス男爵の屋敷に着き、門の前には迎えの者がいた。
さてと、頑張ることにするかぁ。
《ルイス視点》
もうすぐでハイド達と合流出来そうですね。準備も終わらせていますが、向こうは大丈夫でしょうかな?
ルイスはこの後、ハイド達と合流する予定だ。この日の為に準備しておいたモノの確認でアイテムボックスを覗いていく。
……うん、問題はありませんね。ハイド達が僕の思う通りに動いてくれれば、僕の仕事は出来そうですが。
ヨミから任された仕事があり、それを成功させる為にはハイド達を動かす必要がある。成功の確率を高める為に、来るまでに頭の中でシミュレーションをしていくのだったーーーー
騒ぎになっている王城では…………
「ここはNo.6とNo.7に任せるわ」
「わかった」
「向こうは1人だが、強いから2人でやらないと勝てないわな」
アルデュール陛下がいる王座に向かっていたが、途中の広い廊下で近衛騎士の1人が立ち塞がっていた。ヨミはその人の力を見抜き、1対1ではなく、リーとボウの2人をぶつけることにした。
「賊よ、近衛騎士であるギルアスが行かせない!」
「任せたわ」
ヨミはそう言い、ギルアスの横を通り抜けるように煙幕を張った。
「煙幕を張ったぐらいで見失うかーーっ!」
「ほぅ、防いだか。No.7!」
「おう! 闇魔法『シャドウ・バインド』!」
先制でボウが矢を放って、槍で防がれたがリーが魔法でギルアスを縛ったお陰で……
「チッ! 4人を通してしまったか!?」
「お前は俺らが相手をしてやるよ」
「悪いけど、2人で挑ませてもらうよ」
「……仕方がない。お前達を片付けた後に追わせてもらおう」
魔法で縛ったが、槍を振り回して破られてしまう。
「すぐ終わらせてやる!!」
2人にとっては強者であるギルアスを相手に、ボウとリーは弓、大鎌を握り構えるのだったーーーー
ーーあとがき
いつも読みに来て頂いて嬉しいです。
宜しければ、出したばかりの小説も読みに来てくれると有り難いです!
『最強で最凶な兄妹転生』
https://kakuyomu.jp/works/16817330666841507391
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