第32話 軌道修正

魔女達は人間の魔法使いとは

全く属性陣営が違う


悪魔の力を依代とした人間

神に仕える人間とは別である


ユノーは封印中、話す相手が

ノルンしか居なくて

ノルンの仕事の愚痴を聞かされて親交が長く


どちらも変わらんなー

もうどうでもいいやと達観

【いい加減な悟りを開いた魔女】


差別もなく

あり方でさえ放任主義で勝手にしろ


魔女に世界平和を頼むのも間違ってると

思いながらも承諾したが


お茶会の魔女の説得は難しい!

違う視点と理屈で丸め込むしかない!


大半が人間を殺して神への復讐の意見

下手なことすると私の手を離れて暴発して

終わりのない抗争が始まる



危険でも少数派変わった意見に肩入れする

「慈愛の魔女お前の考えは興味深い!」


神から人間どもの信仰を奪い

魔女信仰の世界を作る


神は人を助けない!

魔女は奇跡で人を助けて

神に祭り上げられる


有事の際には人間を尖兵として

天使と殺し合わせるか、

信仰を奪われて弱体化した天使なら

あるいは・・・



「拷問の魔女の意見もわかる」


簡単に死を与えて救済していいのか?

死刑では生ぬるい、終わることなき苦痛に

耐えさせるべき


まぁ皆殺しにされるよりはマシである



裏切りの魔女 例のユダさん

「人間と共存繁栄!」


【は?】周りからキミノワルイものや

殺意を直接向けられ今にでも

殺されそうになるが


「・・・に見せかけて裏で私らが支配して

不要になればいつでも裏切り処分する、

まぁ家畜として飼う、」


当人はなんとか誤魔化したと

胸を撫で下ろしている



ユノーは王業に頷き「ふむ!」

「いささか今までの趣向には飽きた!」

「今後の方針はこの異端者3名の魔女を採用する」


若い魔女達から非難の声が爆発


「この老害魔女が、伝説だかなんだか知らんが

うちらの存在意義を否定するような意見

こんなの受け入れられるか!」


【黙れクズども】


意見を言った魔女の頭が押し潰され破裂

同調した魔女達は全員首を絞められた形になり

呼吸困難で死にかけている


範囲を絞った【重力魔法】

対象の周りの空気を消失させた

【窒息魔法】


無詠唱で同時に発動

無詠唱で二重詠唱の効果を

『ノットスペルダブルエンチャント』

しかも重力魔法や窒息魔法は


4属性や光や闇属性と違い【古代魔法】

簡単に唱えれるものではない!


緻密に範囲限定指定して威力を絞っている

範囲を制限しなかったら皆殺しに遭っていたと


【お前らの意見はなんら間違っていない!

間違いは私に逆らったことだ!】


陽炎になりユノーはその場から消え去る


周りの魔女達は理解した


正しい正しくないはどうでも良い

力がないものに世界を動かせない

それだけだと


そして出口のない空間に閉じ込められた事を

知る、そして皆の力でさえ脱出に2日を要した


☆☆☆


ユノーとしては頑張って軌道修正したが

平和と安定とは程遠い、


頑張ったんだし、ノルンに謝りを入れておくか

これ以上は無理だ!

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