第10話 闘技場の決着

辺境伯シュタイン・オットーは

闘技場を使った催しを開催する


辺境と中央の騎士の戦い!

出店が賑わい食べ物の屋台や

アクセサリーの小物の店などなど


そして公認の賭け事

オッズは3:7

ほとんどのものは

地元の騎士の勝ちを疑わない


ここで負けたら全てが終わりなので

セレナは資産を7倍に全ベッド

わざと負けて3倍でも手堅いのだが

この地を追い出されたら行くところがない!


前座の戦いが消化されてから


メインの試合が始まる


「辺境一の騎士 ギルフォード」

おおおーと歓声が一斉に上がる

対するは、・・・・


「白銀の騎士」


どよめきからの怒号!

「なんで罰当たりな、その名を語るとは・・・

生きて帰れると思うな!」

「殺せー、八つ裂きにしろ!」


会場そのものが大炎上

【御伽話の英雄】の名前を語るとか

信じられない行為



試合開始の鐘が鳴らされる!


白銀の騎士はフルフェイスの全身装備の鎧


それに対して

ギルフォードは動きやすさ重視の豪華な革鎧


更に辺境伯からは【雷の属性剣】が

貸し出されて居る


フルプレートだと重さから動きが鈍るはず

一撃与えれば雷が鎧を貫通して終わりだ!


相手の先制攻撃で倒されることがなければ

一撃で終わる!


対する相手は待ちの構え!

手でかかってこい!と偉そうな挑発をしている


バカにしやがって!


軽装の私の高速ステップと剣の見切りで

一撃叩き込んでやる!


相手の間合いに入り攻撃を誘うが

白銀の騎士はこちらを舐めているのか


ロングソードを肩に担いで乗せて

じっと見ている


攻撃する素振りのフェインとで

踏み込みを仕掛ける!


相手はかかった!ピクリと反応して

上段からの大袈裟な攻撃が来る!


回避は余裕と思っていたら

相手は先読みで回避先の地面の方に

面の攻撃を仕掛けている


闘技場の石畳が爆砕 かけらが弾丸のように

飛び散り軽傷を負うが

あっぶねえ!ギリギリで回避をこなし

相手の隙だらけの身体に攻撃を仕掛ける!


「これで終わりだ!」

雷属性の攻撃が白銀の鎧の肩部分に

当たり弾かれる!が雷が内部に放たれる


帯電して動けないはず、と思っていたら

何事もなかったかのように動き

横凪の攻撃が来る!


剣の間合、いや軌道半径は見切っている

当たるはずが無い!


と思っていたところ

【剣が大型のツーハンドアックスに変化】

特大になった間合いからは抜けられない


間に剣を挟み受けようとするが

剣がへし折れ!


私の胴体に当たり吹き飛ばされる

ゲホゲホ!

血反吐を吐く!

両断はされていないが

内臓や上半身の骨が複雑骨折で致命傷

起き上がることすらできない!


だが相手はお構いなしにこちらを殺しに来る!

殺しはなしの試合のはず!


慌てて

「参った!!!」

「負けを認める」

斧が私に当たる寸前で止められ


顔は見れないが相手は笑ったように見えた!

懐から何か出したと思ったら

液体、多分上等なポーションを腹にかけられる

完治まではいかないが内臓など修復され

骨折もみるみる治り

死ぬことが無くなり感謝する!



アナウンスは公平に【白銀の騎士の勝利!】


周りはシーンとなっていたが時期に

歓声や拍手が始まる


シュタイン伯は「クソ、役立たずが!」

「もういい、やれ!」


会場に伏せてい魔術士達に指令を与える!

この世界では貴重な数少ない魔術士を5名も

用意して奥の手にした切り札


使い所は間違ってはいない!


やれやれと白銀の騎士のは素振りを見せて

対戦相手のギルフォードを庇う形で

火、雷、冷気、土槍

全ての魔法を受け止める!


会場では悲鳴や阿鼻叫喚

観客が我先に逃げ出す!


白銀の騎士が

「無駄よ!魔法は通じない!」

「お父様あなたの負けです!

お辞めになっては・・・」


白銀の騎士の兜を脱ぐと

まさかの【娘のマリーンドルフ】


カツーンカツーンとハイヒールのような

美しく高貴な靴で音を立てながら

ゆっくりとセレナは選手の入場口に現れる


「シュタイン伯、貴方達の理屈は

マリードルフから聞きわかりました」


「その問題に対しては私も正当性があります

私も同じ血族」


はるか昔に

継承権争いからリタイヤし

都落ちし辺境に逃げた継承権3位の王族

王族が全滅した場合のスペア、

その旧王家

辺境の高貴な血を私も継いでいます!


答えは【白銀の鎧】

同じ血族しか装備ができない

無理に装備しても効果は発揮しない!


【魔法攻撃無効化】

【衝撃吸収】

【物理攻撃耐性大】


マリーンドルフで効果があったということは

同じ血族 私が領主になったとしても


いにしえに土地と結んだ

【血の契約】


守護や封印

精霊や地脈を護ることに

弊害が出ません


セレナ・ベットフォード

より


駆け落ちした

マリアベルとイグレインの孫


そして白銀の騎士の一族

私で3代目ですけど


マリーンドルフの忠誠と引き換えに

白銀の騎士、4代目に任命しました!


シュタイン伯や

その場にいた貴族、元王族は

一斉に片膝をついて

セレナを主君と認めた!

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