〜117〜こんなにも無慈悲な世界。
何故だろう走馬灯がほどばしる。
家族との思い出、車に轢かれたあの日、みんなとの出会い。
涙が溢れそうだ。
陽炎とは目と鼻の先。
後数センチ手が届きそうだ。
だが奥には串刺しにしてしまうだろう大きな針。
こんな危機的状況になったのはいつぶりだろうか。
いや、そんなことがあったとしても今。
今を救わないと……!
そして陽炎と手が触れる。
「【低重力】!!!」
「光司さん……? ……なんで!?」
『死ぬ未来を阻止できるのなら』
その一心で頭を巡らせる。
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で、これは新しく27.2アップデートが入るってか、いいね。
内容は……。
星に、干渉する為のシステム改変か。
え? 幻影オブジェクトが一括で整理可能。
あのいちいち繋げて、幻影オブジェクトを星のバレない地点に置いて、入るみたいなのがなくなるんか。
神アプデやん。
繋げた後に、先に設定しておいたところに自動で行ける。
間違って違う場所に行ったら一日三回のみだけど転移を出来る。
マップにピンを刺してそこへ楽々転移。
いいねぇ!!
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「【設定、アリスの頭上に転移】」
『受理しました。開始します』
脳内に無機質な声が響く。
そして転移が発動された。
……。
ここは飛び降りる前の場所だ。
「グハッ……ア゛ァ」
あれ? なんで腹が赤く染まっている……?
意識が飛びそうだ、また俺は死ぬのか?
本当にこんな……死に方で良かったのか……?
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読んでいただきありがとうございます。
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♡もつけていただけると幸いです。
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