〜118〜おとぎの話、それは眩い光。


「マスター……? なんで……! ……マスターこんな所で死んでしまうくらいなら、私が代わりになれば良かったのに……」

……なんだ?

もうダメだ、死にそうだ轢かれた時のように胸が熱い。


身体が悲鳴をあげている。

……本当に俺は何をしていたんだろう……?



「も、うダ……メ…………」

そうして光司は息を引き取る。




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……はずだった。

光司は何故か黒い空間にいる。

まるでこの世の裏側にも捉えられる場所。



そしてここには誰もいない、何一つない。

腹にも傷はない。

まずまず俺は生きているのか?


「俺はあの時どうなったんだ? ……そして、なんで生きているのだろうか」


『あなたは死亡してしまいました。危険な状況下の為【反神乃旋律(ターン・クラシック)】を使用することをお勧めします。使用しますか? YES / NO』

目の前にはショーウィンドウが表示される。

少し昔ながらな、だが少し近未来にも思えるショーウィンドウ。

この世界の歴史を凝縮したかのような。



だがこの質問に迷ってる暇は無さそうだ。

勘なのか本能ののかがそう告げている。




「……YES」


『受理します、申請の確認……成功。反転を開始。生と死を逆転……成功。意識体を戻します。』

そんな無機質にも程がある声は温かみがあったのは確かだ。

母親のような。


最後に誰か黒いドレスを身に纏った人を見たのは忘れない。

あれは既視感のある姿、だが神々しく思えた。

そんな言い表すのは無理難題だった。




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「マスター……?」

ここは洞窟の最深部。

一人の男の死を悲しむ者達がいた。


そんな中一人の男が空中へと飛び立つ。

何が起こったかなんて高性能な機械だろうがスキルだろうが解りえる域を超えていた。

眩い光が彼を包む。


それは何故か温かい様な雰囲気を感じ取る。

生命の理念を覆す光はまるで御伽話の一ページを捲っている様だった。




そしてここに光司という男が息を取り戻す。

そんな話は御伽話として語り継がれる。


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読んでいただきありがとうございます。


面白ければ★★★、面白くなければ★。


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