〜105〜アリスはルアの姉なのか、母親なのか。


ルアは最近満足している。

何故かというと、暴れられるからだ。


予算の問題でロマン武器を使えなかったがなんでも使える。

人殺しも許可されている。



「お姉ちゃん! 終わったよぉ!」

「えらいえらい、あと一個だけだから頑張ってね」


「はーい♪」



電話ならぬ念話で話をして褒めてもらう。

嬉しいというのが顔に出てしまっているのがまた可愛い。


最後はどうやって倒そうかと考えた挙句、たまには一般的な武器も使おうということで殺人ドローンを用意。

今回は【ドローン29BZ-23mm連続高射砲rail=gun装備】という武器を五台用意。


悪意のある奴を皆殺しという設定をして、あとは自動。

ちゃんと記録装置も作動させる。

全てはアリスお姉ちゃんに見せるため。


アリスは少し見るのを躊躇うほどグロいのだ。

光司はそういう奴がダメで、ホラゲなんか特に。



要塞攻略のはずがただの蹂躙。

ニコニコしながら笑っているルアは、殺戮の女神と呼ばれるほどイカれてる場合があるが普通は優しい女の子だ。


武器の紹介動画をこっそり作るのが趣味で【殺戮ちゃん】としてGodtubeで活動している。

元気溌剌って感じでしかも結構細かい紹介でファンも意外といる。


だが大体見てるのはそういう裏の仕事をしてる人くらい。

危険視されているが手を出したら殺されるということでそれは見送られているのが現状。


「う゛ぁあ゛ぁ」

「なにを嘆いているの、死んでよぉ。早く♪」


「お前がなんの、メリットがある゛」

「お姉ちゃんに褒められるかなぁ? いいよぉ、アリスお姉ちゃん!」

「だがこれでお前も終わりだ! 自爆装置を発動させたからな! お前は暴れ過ぎたんだ!!」



「へぇー、それだけ?」

「それだけとはどういうことだ?!」


ルアは二パァっと笑う。

「だってさ、私って神性ホムンクルスの表皮を使ってるんだぉ。だからぁ、表皮をドラゴンにも変えられるってこと」

ルアは他の機体とは違い表皮を神性ホムンクルスで補っている。

その為、遺伝子データさえあれば何にでも表皮を変えることができる。


見た目だってその変えられる中にはいる。

そうやって見た目を変えて潜入するのが十八番。



「そんな……はずは、だが。やってみればわかる話だァ!!」

そう言ってボタンを押す。


しかしながら反応がない、冷や汗がダラダラと出て身体中汗だくだ。

「ごめんね、キラが解除しちゃったって言ってるお」



そうやっている間にも刻一刻と殺人ドローンは集まって来る。

四方八方を囲まれもう逃げ場はない。


「じゃあまた来世でね」


その声を境に何も感じ取れなくなった。

これはただ赤子を捻りつぶすくらい簡単な仕事。


ルアは上位神を相手にするほど、ましては古代から生きうる生物を幾下も相手にしてきた。


こんな別い神を集めた集団はものの数分で滅にまで追いやる。




「お姉ちゃんに報告しよーっと!やっとお姉ちゃんに会えるなー!」

その日は姉を思う日かそれとも母親を見つめる子どもの様なのか、まだ心は子どもなのだろうか?


==========

読んでいただきありがとうございます。


面白ければ★★★、面白くなければ★。


♡もつけていただけると幸いです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る