〜26〜嶺は即決タイプ!
嶺は1時間ほど光司の胸の中で泣き続けた。
どれだけ心配したのかが光司はやっとわかった。
やっと泣き止もうとしたその時。
「光司くんが嶺さん泣かせてるっス! いけないんっスよ」
え? 怖い。
またまた背後から現れた。
まさにホラゲ展開。
「だれ……?」
「あぁ、一応ポセイドンっていうギリシャ神話の神」
いつの間に泣き止んでる。
もう十分泣いたからな。
まぁ、でも唐突に神様って言っても信じないわな。
「そうなんだ」
普通に理解した?!(ファッ?!)
やはり嶺にはいつも見透かされていそうで怖い。
「それよりポセさん、アンチのせいじゃなかったんですけどどういうことですか?」
「あー。だって自分のせいだってわかったら気が病んじゃいそうじゃないっスか、だからっスよ」
そういうことまで考えてくれたのね。
そうならいいや。
「それで僕が来たには訳があってっスね、天使として神を支えて欲しいっスよ」
「え? そんなん聞いてないよ?!」
「だって言ってないっスから」
あー。アレって『お前も天使にならないか?』ってア〇ザみたいに誘う?
勧誘をするのならギリギリOKなのかな?(本当にこれ著作権侵害にならないの? これこそギリギリだよ)
あの2人で話をしていたけどハブられたってことか。
すこし悲しくなってきた。
「いいですけど声優の仕事はどうすればいいんですか?」
嶺がポセさんに質問を投げかける。
「それはっスね。アンチがいて自殺しようとしたじゃないっスか」
「恥ずかしながら」
ファッ!?
なぜ? どっちも正解だったってこと!?
「そんな仕事より想っている人といた方がいいっスよね」
「そ、それは、そうですけど……」
なんだ?!
死にそうになったのか!?
誰だ!!(アンチとあなたのせいです、話聞いてた?)
想っている人がいるのか!?
誰だ!!(誰だって言ったってあなたしかいないでしょ)
「鈍感だし先に言った人に取られるっスよ」
「……。それは、そうですね」
なに?!
話がどんどん進んでいく。
ついていけないのだが。(一人以外はみんなわかっています)
「わかりました、その天使になります」
え?
即決やん、だったらもっと悩むけど……。
まぁ、なるんだったらいいや。(3度目の知能指数5)
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