~25~これは超気まずい!
ここは知らない暗闇。
何かがびっしり一緒に入っている。
触った感じ服かな。
色々触っていると観音開きのドアが開いた。
誰かの部屋に繋がっていたようだ。
しかも観音開きのクローゼットの内側に俺はいたらしい。
なぜここなの?
絶対わざとここにした気がする。
よく見るとスカートや、ワンピースが入っているではないか。
ん……?
ここってもしかしたら嶺の家なのでは?
ヤバくね。
一旦ここから出よう。
それよりここはアパートの一室の様だ。
ここがキッチン。
ここがリビング。
……ちゃんと綺麗にしてある。
さすが女子。
いやいや、それより出ることが優先だ。
ここから出れる。
ドアの前の場所は汚くなりがちだがさすが女子。(今回二度目)
鍵をかけてあるようだからサッと開ける。
ドアを開けた瞬間、女子とバッタリ出会ってしまった。
うわー、気まずい。
女子は凄く睨んでくる。
嶺の面影は感じる。
俺が悪いけど、俺が悪い。
というかここに来させたポセさん達の方が悪いのか?
「光司くん?」
「え、まぁそうだけど……」
なにこの間。
怖い。
なに、睨まないで。
「ゔぇ゛ぇ゛ん゛!!!!」
なに!!
急に泣き出さないで。
え、こういう時どうするのが正解なの?
「いぎでる゛!! ごゔじがいぎでる゛!!!」
「嶺?だよね、どうしたの?え、あー。うん、ね?」
こういうのって神の力を使ってもいいよね。
うん。大丈夫だと信じたい。
【感情看破】
これは神になって使えるようになった技というかスキル。
簡単に言うと格下の相手の感情を理解するスキルだ。
格上だと断片的なものしか分からない。
例えばクロウが殺気を出した時もそんな感じという所までしか分からなかったでしょ。
あんな感じ。
嶺は格下だったから全てわかった。
俺の事をいつも心配していたのに死んだから気が病んでいたようだ。
アレって俺がいけないって事だったのか。
そりゃぁ言うのが気まずいわな。
うん。ごめんよ、嶺。
死んだら心配するわな、ごめんな。
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