~18~クロウと光司の関係。

ヘラさんからの殺気。

どうしたのかと身構えたが、意味がなかった。

今、どうしているのかというと……。


クロウが着せ替え人形になっていた。

どうしてこんなあるのかというぐらい押入れから服が出てくる。


「あるじ~!助けて~!」


そんな声が聞こえるが、素知らぬふりをする光司とアリス。

なんでかって?

ぜったいあの人(ヘラさん)にそんな事を行った時には肉塊になる未来しか見えない。

または鉄塊。


ごめんよ、クロウ。忘れんようにする。(おい)




======

あの洞窟は暗かった。

誰もいないし、何より寒い。


楽しいものもない。

でもあの結界の中よりはいい。


自分以外に、石がある。

草もあった。


魔法も使える。

あの白く、何もない結界より数倍。

いや、数十倍マシだ。



そんな時どこか外に神様の気配を感じた。

また捕まえてくると思ってイライラした。


僕は殺気を出した。

少し怖かった。


でもここに来たのはゼウスとかアポロンとかポセイドンとかじゃなかった。


優しそうなお兄さん。

しかも僕のことをカッコいいって言ってくれた。

正直、嬉しかった。



僕は隠キャだけどお兄さんも隠キャなんだって。

同じような話ができてすごく盛り上がった。


結局、お兄さんの家に行くことにした。

人の前? というか神様の前に行く時は『俺』とか『だぞ!!』って大きく見せないとダメって言われたけど、お兄さんはそんな無理して言わなくてもいいんだよって言っってくれた。


お兄さんは、安心できる人なんだって思った。


あと、家にいたお姉ちゃんも優しい。

丸いけど。


2週間くらい経った時に人型になった時は驚いちゃった。

今はお兄さんというよりあるじって感じが近い。


いろんな話ができて楽しい。

安心できる。

この人を守りたい。


そんなことを思うようになった。

だからあるじに加護をちゃっかり付けといた。




あるじならいいように使ってくれる。

信じるってこういうことを言うんだ、初めて知った瞬間だった。


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読んでいただきありがとうございます。


面白ければ★★★、面白くなければ★。


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