~19~ポセさんの勘違い 編集済

最近、クロウと遊んでて【アース・シミュレーター】を見てなかったな。(仕事なのになぜ?)

でもログインはしてたし、巡回をしてなかっただけだし。


まぁ久しぶりに開いてみるか。


そう言いながらゲーミングPCを立ち上げる。

まるで早くゲームをやりたいゲーマーかのように素早く【アース・シミュレーター】をクリックする。


いつもならログインボーナスをもらって終わっていたが今日はアイテム整理とかしようかな。

そして開いた光司は驚くことになる。



【3015pt】



「は?」

「どうされましたか? マスター」

「え、なんで? 何もしてないのに増えてる……?! (問題発言)」


おかしいでしょ。

前見た時520ptだったよね? 不正なんかしてないよ?

ログインボーナスでもこんな貰えないけど??


「おめでとうございます、マスター。目標の1000pt達成しました。想定より結構早かったですけど目標を達成したことには変わりないですから……よくできましたね、マスター」



嬉しい。

可愛いアリスから言われると照れる。

可愛い見た目になってからより一層お姉さん感がすごい。

でも150センチくらいなんだな……、思ってたのよりかわいい。


いやいや。

そんなことよりなんで?

「開いてなくっても自動で更新してポイントも貰えるっス、というかそうしておいたっス。絶対ポイントを受け取るのやらなそうっスっから(小声)」

「うおぅ!!」

どこからともなく現れたポセさん。いつも通り後ろに現れては遊ばれる。

クロウは戦争のことがあったから光司の近くから離れないけど、まぁしょうがないね。


というか俺のセキュリティーどうなっているの。

「どんなセキュリティーでもチョチョイのちょいっスよ」


うん。

言っている事が犯罪者。セキュリティどうこうってマスターキーのおかげでしょ?

おまわりさーん、ここでーす。マスターキーを悪用してまーす!

「おまわりさんがなんっスか? じっくりと聞かせてほしいっス……ね? イヤなんて言わないっスよね? まずまず言わせないっスよ?」


真っ黒だ。

心のなか半分以上真っ黒。

ひぇー怖いですね……、ん……?

なんでわかったんだ?「どうしたんっスか?」


確か自分より上位の存在になると読めないはず、それも心の中なんてもってのほか。


一応自分のプレートを見る。

プレートってのはゲームでいうステータスボード的な感じ。

鉄製の名刺のような物で取られると怖いから机の引き出しに入れている。

引き出しをゆっくりと開ける。


いつもと変わらないように感じたが加護の項目に三つも加わっていた。

えーっと。


ノアールブラッド、カオス、反神乃旋律ターン・クラシック……。

名前が怖い。

「そんな落ち込んでるんっスか?」

――――――――――――

【ノアールブラッド】

黒龍の加護の一つ。

自身や他者の血を操る事が出来る。

しかし魔力消費が激しい。

攻撃力は血の量、質、魔力、

加護レベルに依存する。

――――――――――――

【カオス】

黒龍の加護の最大値を超えると使える。

条件付きだが滅びを扱える。

条件は自分で設定でき、

その条件によって滅ぼせる量が変わる。

――――――――――――

反神乃旋律ターン・クラシック

黒龍と聖龍の加護が合わさった時、

全ての意味を変える加護。

生死の意味すらも反転させるため、

禁忌加護の一つに認定している。

条件はないがその分全ての魔力を使う。

――――――――――――



内容を見るからにクロウがくれたらしい。


「クロウがくれたの?」


光司がそう聞くとクロウは誇らしげに頷く。



うーん、くれたのは凄く嬉しい。

嬉しいんだけど、最後の加護が禁忌加護って書かれてる。


「ん゛~…………」

「そんな顔を歪めるほど嫌だったんっスか、すいませんっスよ」

教えて捕まったら嫌だなー。(超楽観視)



「ありがとう。……嬉しいけどくれる時は言ってね」

「分かった……ごめんなさい」


「謝らなくてもいいんだよ? 嬉しい、大事にするね」

クロウは少ししょぼんとしてしまった。

光司はクロウの頭をわしゃわしゃと撫でる。

というかこれって爆弾抱えているのと変わりないんじゃない? (今更です)




「そんな落ち込まないでくださいっスよ〜」

「は゛ぁ゛〜っ゛」

ポセさんが思っているのと違う事で、大きなため息をつく光司。

こういう時どうしたらいいのかと悩むポセさんだった。(ただの勘違い 笑)


==========

読んでいただきありがとうございます。


面白ければ★★★、面白くなければ★。


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