~15~へパイトスと怪しいキカイ 編集済

最近アリスが、何かを隠している気がする。

結局のところはわからないけどね。


でもそういうのが気になるのが光司ってもんだ。

何やっているんだろう。


分からないけどいいことそう! (楽観的思考)




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そして光司や、クロウが寝静まった頃。


アリスはひとりでに起き上がり、光司達の寝顔を見つめる。

「ふふっ、明日が楽しみです」

そう言い残しアリスがどこかに行ってしまった。


というか一瞬でどこかに行ってしまった。



そう、これがアリスに内蔵されたものの一つ。


てってれー!!【転移石使用量子転移装置】


量子転移は科学者が夢見る装置。

場所と場所を繋いで対象を量子化する。そして行先で量子化を解除するという方法で転移させている。


科学だけではとてもとても難しい。

量子化を地球が成功させるにはあと数百年位は必要だ。

しかしこれを転移石を使うことでそれを可能にした代物。


ちなみに転移石は異世界の鉱山の奥深くで稀に掘ることができる鉱石の一つ。

とても希少価値の高い代物で時間と圧縮を繰り返し、大地の魔力が浸透して出来る鉱石なんだとか。(鍛冶の神:へパイトスさん情報)

こんな事を聞いたら光司は真っ先に来るだろう。こういうやつは好きなタイプだからね。



そんなことよりアリスがどうなったかが重要。

転移先はへパイトスの工房だった。


転移したらまず目に入るのは大きな炉。

それがいつも稼働しているためためいつもが蒸し焼き状態。一般神が立ち入り禁止されている重要機密エリアの一つである。

炉の周りにはどう使うか分からない工具の数々。

ミスリルも打てる大きなハンマーや鉄をも切るハサミ。キレイに整理された真鉄やミスリル、異世界鉱物を使った特殊合金やアダマンタイトなどなど。


年季の入った金床に、焼き入れをするための浮いた水。

綺麗な球型を保っている水はまるでアリスのよう。


なんて言ったら怒られますね。(おい、司会者!)



奥の暖簾のれんからへパイトスが。


「おっ、来たかアリス! こっちに例のアレあるぞ~」

「やっと作れたのですね、へパイトスさんクラフター。……ちなみに注文した機能以外付けてないですよね?」

いつも何かと機能を付け加えてくるのがへパイトスさんクラフターの悪い癖だ。


「それは大丈夫だよー。アリスって心配性だよねぇ」

へパイトスさんクラフター? それは言わないはずでは? (圧)」

「はい、すみません」


「素直でよろしい」

アリスは暖簾の奥に例のアレがあると思うとワクワクする。

アリスが浮いてゆっくりと移動する。


これはUFOではありませんって音声が流れそうですね。(おい司会者! その2)


そして暖簾を超えた先には人型の何かの影があった。

その人型は心がないかのように椅子に座り込んでいる。


これが最新型のオートマタらしい。それにしてはやけに凝った見た目のようだった。

そのオートマタにへパイトスはやけに長くて太いコードを取り付ける。

同様のコードをアリスの差し込み口に取りつけてしまった。


そして二つのコードを何やら怪しいキカイにはめこみ何かが始まるようだった。

怪しいキカイは日本のマイクロコンピューターに似ているような……。


何故か酷似しまくっているが気にしない。

なんでだろう、日本の物に似ていたけど……。


まぁ言い過ぎるとやばそうなんでやめておきます。(おい司会者! その3)


そんなことよりへパイトスが怪しいキカイに電源を入れ、キーボードを華麗にいじり始める。

怪しい文字列が画面に映ってまるでハッキングしているかのよう。



大丈夫なのか、アリス!! と、言いたいところだがやっているのに訳がある。


アリスの記憶、能力を受け継ぐための作業なのだ。またあらゆる能力を最新化、最適化を施した。

それを一度にやっているのがへパイトスなのだ。


鍛冶の神は機械系統にも精通している。

そんななんて知らなかった。




やっぱパネェすわ。

一生ではないけどついていきます。(おい司会者! その4)

へパイトス師匠!!


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読んでいただきありがとうございます。


面白ければ★★★、面白くなければ★。


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