~13~黒龍が部屋までついていく

黒龍と話すのは楽しかった。


ここ最近の話とか、神様あるある【ゼウスは浮気しがち】とか、陽キャ多めにとか……。

いろんな話を共有できた。


黒龍いわく話を聞いてくれなくて怒って戦争したけど封印されちゃったらしい。


「だがなんか忘れているような……」

そう言ったのが印象に残った。


で。最近、封印が解けて逃げ出したらここにいたらしい。


それが竜族の表示が出た時だという。


あれはそう言う意味だったのね。

それはそうとそろそろ帰らないといけない事を黒龍に告げる。

一瞬驚いていたがしょうがないとぶつぶつ言いながら別れることになったのだが……。


「ついて行っちゃダメか?」

と言われた。


「そんな事を言ったって部屋がちっちゃいからこんな大きいと入らないよ」

と光司は困った顔で話す。

そんな時これならどうだと言い黒龍が光り始める。



なんだと思いつつも眩しくて顔を伏せた。



そして目を開けた先にいたのは俺より小さい髪の長い男の子だった。

前髪が長くて前が見えてないらしい。


「これならどうだ、いいだろう」

そう自慢げに仁王立ちをしながら喋る。

これなら入れそう。


そんな事を言うのが黒龍だが少し気になる

ボサボサの髪を整えたい。


「ちょっとごめんね」


と一応、謝りを入れご信用に持ってきたナイフでささっと整える。

髪を軽く揃え、前髪を整える。


最後に髪を縛って完成だ。


あんなにボサボサだった髪が今では前髪もスッキリな美少年に。

深藍色しんらんいろの髪が黒龍の鱗っぽい。


「というか黒龍だけどね」

身長は140センチほど。

結構、可愛い。


ツーン、としてるが話した中だと可愛いやつな気がする。

まぁアリスに連絡して帰ろう。




======


「マスターはやはりアホですね」

帰った早々アリスにそんな事を言われた。


「なんで?」


機械っだったはずなのにため息をつかれた。

わからないから聞いただけなのに。


「まず、黒龍を手懐ける時点でおかしいです。次にあんな殺気の中『カッコいい』とか言っている場合じゃありませんよ。死にたいのですか、マスター!!」

「スミマセン・・・」

これはアリスの言う通りだ。


「素直に心配したって言えばいいのにね~」


ずっと見守ってくれたへパイトスさんが横でそんな事を言う。



「そ、それは、その・・・」


「ごめんね、光司くん。素直に言うことができないらしいの」

へパイトスさんは親のようにそんな事を言う。




可愛いな、アリスは。


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読んでいただきありがとうございます。


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