~9~ゼウスの家出

光司たちが黒龍の話をしている頃、ゼウスは怒られていた。

なんでかって?


浮気だよ。

妻のヘラはやはり怒っている。

ヘラは自分をちゃんとカマってくれなくなるのではないかと恐れているのだ。


単純にいえばカマチョなのだ。

出会いはゼウスに告られたのが最初。


だがこんなにも浮気性だったなんて思ってもいなかっただろう。

こんなヘラだが、普通に見えるがそんなでもない。

神の中ではヘラのことを『やりすぎ神』と呼んでいる。


どうしてかっていうと話が長い。


ヘラとゼウスが結婚してゼウスが初めて浮気をしたときのこと。

ヘラはその浮気相手を牛にしてしまったのだ。

結局色々あり牛は死んでしまった。


これを悪く思ったからほかの神々は星にしてあげた。

これが牡牛座の由来らしい。

2人の喧嘩が人間界の歴史書に載る程、大きな喧嘩だった。



そんなことが何回も起きて大変だってヘラは愚痴をへパイトスさんにするんだとか。


今度はどうなるか。それは誰にも分からない。



おっ……?

決まったみたい。

ゼウスに一時的な追放令が下された。




======


どうしようか悩むぞ。

へパイトスにも部屋に入れてもらえなかったし。

というかへパイトスはいなかったわ。

今、違うところにいるらしい。


チェッ。


「どうしたものかね~」

こんな状況でもヘラに謝るという頭はないらしい。


そろそろ頭が冷えた頃かと部屋に入るが、怒っているヘラの姿しかない。

こんな時だけ頭が冴える。


「新人の光司くんなら入れてもらえるのではないか」


そんな甘い考えを持ちながら光司のドアを開ける。


一応これでもギリシャ神話の代表的な【天界の神:ゼウス】、【海界の神:ポセイドン】、【冥界の神:ハデス】として名が通っているのだが。

これではギリシャ神話の名が廃れることになりかねない。


こんだけ偉いからマスターキーを渡されている。

光司の部屋に入ろうとしたとき、

ドアを開けて目の前にいたのはアリスだった。


「どうせロクなコトことにならないでしょうから」

とドアをピシャリと閉められてしまった。

どこの誰に似たのやら……。(へパイトスさんですww)




落ちたなゼウスと噂されるのはまた今度。


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読んでいただきありがとうございます。


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