~8~面白いというか可愛いアリスの一面。 編集済
「こんにちは、へパイトスと言います。一応ゼウスくんの子供になります」
「どうも、
「神様が来ても神界だから普通じゃないかな……?」
突然だがあのギリシャ神話のへパイトスさんと話をすることになった。
遡ること5時間前
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「ゼウスくん、へパイトスですー。最近きた光司くんの星に黒龍生まれたらしいよ」
おっとりしたへパイトスの声からはふくよかである事が伺える。
というか事実ふくよかです。
「え、まじ? 100年前に倒したばっかじゃん。いやだよー。あいつ弱体化させたとはいえ神殺しも余裕だからなー」
イケオジゼウスのくせにいつもグジグジしている。
根性なしというものだ、そろそろ前のような威厳を見せてほしいものだ。
ほかの神の前でもこんなことすることがあるから少し大変だ。
「で? 俺はいかないよ。あ。ヘラ、やめて。あt」
ゼウスとの電話が切れる。
電話というより念話なのだが。
「ヘラさんになんか怒られてんなーゼウスくん。(正解)また何かしたんだなぁ……」
心が広いへパイトスもヘラとの喧嘩を止めようとはしない。
止められないのも事実だ。
全能神というのも事実だし、こう見えてギリシャ神話支部の運営人なのも事実だ。
多分今回もロクでもないことをやったゼウスくんを加勢はできない。
今回もゼウスはヘラに浮気が見つかって怒られているか、なにか隠してたものがばれたかの二択なのだ。
ゼウスの浮気は日常茶飯事、懐にお金があったりするのも普通。たまに女の子を隠したなんてこともあるんだとか。
一夫多妻にも程がある。
ポセイドンも戦力としては十分だが、どこにいるかなんて誰もわからない。
気まぐれ、神出鬼没とはまさしくこれ。
一応連絡はしてみたのだが……。
「ヘパイストスが念話繋げてくるなんて珍しいっスね。で、なんっスか?」
「光司くんいるでしょ? 上の人が固執してる子、もしくはアリスのマスターの……」
「いるっスけどなんっスか?」
断れること覚悟で聞いてみるのだが、大丈夫だろうか。
まぁ無理だろう。
「光司くんの管轄の世界に黒龍が出ちゃったみたいで、」
「嫌っスよ、あんな奴二度と相手にしたくないっスね。戦いも一週間くらいかけたしあれをもう一度やれなんてヤダっス。以上っス」
「あ、切られた……」
案の定ダメだった。
今どこにいるかも聞き忘れたし、もう無理だなぁ。
なので黒龍を自分で相手にしないといけないのだ。
そしてへパイトスもどうしようか悩んだ結果。
光司の部屋にリア凸、もとい訪問することになった。
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というわけらしい。
なんかゼウスさんって浮気性な神だったんだ。
なんか残念オジって感じ。
まぁ神話でも浮気してるくらいだからそういうことなんだろう。
「それで光司くん。黒龍見せてもらえる?」
お茶を出して話をしていると本題に。
ふわっとしている声だがどこか考え事をしている気がする。
あの黒龍ってそんなすごい奴だったんだな。
「
光司が触る前にアリスが触らずに動かしている。
一瞬で起動して【アース・シミュレーター】の視点がスーッと動く。
「ありがとう、アリス。やっぱりアリスはすごいね。一番の試作型なだけあるよ」
「いえそれほどでも……」
ん?
アリスがいつもと様子が違う。
喋り方が恋する乙女みたいになってる。
おっ……? へパイトスさんに片想いなのか。もしくは両想い?
どうなの。
アリスを照らすライトまでピンクになってる。
いいな。
青春って感じ。
そんなことがありつつ、黒龍がいる洞窟の前まで行く。
今日は面白いというか可愛いアリスが見れたな~。
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読んでいただきありがとうございます。
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