第15話

源三郎「何かわかりましたか?」

鯷球「ダメだ、何も喋らなかった」

源三郎「それにしても、英語も喋れたり中国語も喋れたり多能ですよね」

鯷球「職業柄やらなきゃいけなかったんだよ〜」

源三郎「同じ警官として尊敬します」

鯷球「まぁお互い頑張ろう」

源三郎「そうですね」

鯷球「そういえば公衆電話ってある?」

源三郎「普通の携帯じゃダメなんですか?」

鯷球「携帯の充電切れちゃってさ」

源三郎「一応、向かい側にありますけど」

鯷球「そうか、それじゃちょっと電話かけてくるから、茜ちゃんと葵ちゃん来たらここで待っててくれるように伝えておいてくれる?」

源三郎「わかりました。もうそろそろ終わると思いますので、来たらお声がけしておきます」

鯷球「俺もそんなにかからないと思うから」

駆け足で公衆電話へ向かう。10円を用意してかける。

鯷球「――――――――――。――――――――」

公衆電話から戻ると終わったらしく茜と葵が源三郎と話をしていた。

鯷球「本当すぐだったのね」

茜「ちょうど球ちゃんが公衆電話かけてたところを見たくらい」

葵「どこに電話してたの?しかも公衆電話」

鯷球「いや、この通り携帯の充電切れちゃっててさ」暗い画面を出す。

茜「充電器あるけど使う?」

鯷球「いいの?助かるわ〜」

葵「球ちゃんが携帯の電池切らすなんて珍しいよね?」

鯷球「葵ちゃんの家から帰るときおっちゃんにたまたま出会って、そのあと軽く飲んじゃったら帰り遅くなっちゃって…いつの間にか寝てて、充電し忘れたってわけ」

茜「へぇ…」

葵「それでこれからどうするの?」

鯷球「もう昼時か…飯でも食べにいくかなぁ」

茜「それじゃ奢ってもらいに行こうかな?」

葵「さんせー!」

鯷球「いや…なんで…?」

茜「ただより安いものはないでしょ?」充電器を指していう。

鯷球「マジかよ…源ちゃん!」

源三郎「お気をつけてお帰りください!ありがとうございました!」

鯷球「源ちゃん…」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る