第7話

おっちゃん「最初ぶっ倒しちゃったのに次の日来て武術を教えてくださいって言われた時は本当に笑っちゃったなぁ」

鯷球「だって、外から見れば酔っ払いのおっちゃんが女の子に引っ付いてるから危ないと思うじゃんか、こっちだって色々学んできたのに負けるなんて色々恥ずかしかったよ。結局女性の窃盗を止めてたったいうんだし」

おっちゃん「酔っててもやっちゃいけないことは見逃しちゃいけないんだぞ〜」

鯷球「あん時は目が腐ってたのかもしれないな…」

おっちゃん「俺の話を聞かずに突っかかってきたもんなぁ」

鯷球「もう昔の話はいいよ、ありがと。おっちゃん」

おっちゃん「それじゃまたな〜」

鯷球は手をあげ、空き地を後にする。

体を動かしたら腹が減る。

腹が減ったら飯を食う。

鯷球「おばちゃんー!チャーハンと餃子ね!」

おばちゃん「またかい、全く…」

おばちゃん「またお釣りは返さなくていいのかい?」

鯷球「うん、いつも通りよろしく」

おばちゃん「全く物好きなもんだねぇ」

鯷球「おばちゃんもでしょー!」と言って去っていく。

おばちゃん「全く…」

携帯を見ると一通電話が来ていた。おそらく、おっちゃんと組み手をしていた時に鳴っていたのだろう。確かめてみる。

茜ちゃんからだ。

急いでかけ直す。出ない。

思考を巡らせる。茜ちゃんと葵ちゃん、両親は旅行に行っているからご飯を食べにいくと言っていた。

茜ちゃんは雑食だが、葵ちゃんは魚を毎日のように食べ、反動でお肉が好きだという。

近くで女子高生が入っていけそうで、お肉が安い店はこの辺りでは2軒。。

電話があってから40分経っている。電話に出ないということは何かしら変なことに巻き込まれたのかもしれない。

茜ちゃんは今日ヒールを履いていた。ということは案外近場なのかもしれない。

公園の近くの焼肉屋に身体が走っていた。

そこには変な車に押し込まれそうになっている茜と葵の姿があった。

鯷球はポケットに手を突っ込んだ。

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