ルカのイミドナおすすめショッピングガイド①
翌日。ルカはあゆむとマリクラスとユリグラドを連れて一緒にイミドナの
おすすめお買い物スポット巡りに連れていった。
「どこからいこうかな〜🎶」
ルカは街を歩きながら、商店が並ぶ方へ歩いていく。
あの店かそれともこの店からスタートするか?と思いながら、最初来た頃のことを思い出して含み笑いしてしまう。
「ねえねえあゆむくんは最初どこからいきたい?お野菜屋さんとお肉屋さんとお魚屋さんとかの食品関係から?それとも日用雑貨が売ってる雑貨店から??」
ルカはあゆむに伺いながら、おすすめのお店を何軒かピックアップしていく。
ピックアップと言っても、ルカがいつもいくお店だ。
「うーん。食品関係や日用雑貨も気になりますが、最初はお洋服屋さんがいいかな?」
あゆむは着心地悪そうな顔をしてるユリグラドをチラッと見る。
マリクラスの方は、なんともない顔をしてるけど、お洋服屋さんという言葉に顔を輝かせる。
ルカは二人を一瞥して納得した。
「オッケー!じゃあお洋服やさんの方に行こう。あ!でも私が来てるお洋服全部古着なんだけど、みんな古着大丈夫??」
「私は大丈夫です!二人も大丈夫かな??」
「大丈夫ですわ!」
「大丈夫です。」
マリクラスははっきり意思表示して、ユリグラドは古着と聞いて一瞬顔を顰めて笑顔で答えた。
ルカさんは、その一瞬を逃さなかったみたいだ。
本当、人の表情をよく見てる人だなあ・・。
「うーん。ユリグラドくんはちょっと古着が嫌って感じかな??
見にいくだけ見にいって気に入らなければ普通のお洋服屋さんに行こう。」
嫌なものを無理やり着るほど悲しいものはないし、ファッションはもっと自由でいいものね。とユリグラドを見てにっこり笑う。顔が赤くなったユリグラドを見て、
私は、ユリグラドも綺麗なお姉さんに弱いんだな。男の子だなって少しもやっとした。
「ルカ様が着ているお洋服って貴族が着ているお洋服ですわよね??
この街でこのようなお洋服が手に入ったりするのですか??」
「嫌だー!!私のことはルカでいいよ。もしくはルカさんで。
様付けされるような人間じゃないから、様つけなくて大丈夫だからね。
二人はどのように呼べばいいかな??」
「マリとお呼びください。」
「僕はグラドと呼んでください。」
「了解!マリさんとグラドくんね。改めましてよろしくお願いね。
マリさん。グラドくん。」
ルカさんの笑顔に二人は顔を赤くする。
「「よ・・・よろしくお願いします!!」」
ルカさんは私たちと話しながら、ここのお店の串焼きが美味しいよ。とか
ここのお店の商品、見た目は可愛いけど結構劣悪品が並んでるからおすすめできない。とか
ここのお店は少しユニークな調味料が売っていたりして楽しいの。とか色々と
教えてくれる。
マリクラスは話を聞きながらお店の名前をメモに書いていく。
私はマリクラスとユリグラドに自分もマリとグラドと呼んでいいか聞く。
二人はすぐに笑顔に了承してくれたから、これからマリとグラドって呼ぼう。
ルカは三人を見守りながら、おすすめのメリーがやっている服にきた。
「ついたよ!!ここがおすすめの古着屋さんなの。」
マリはすぐにお店を見て顔が喜びに溢れてくる。
どうやら気に入ったみたいだ。
「メリーさん。こんにちは。今日は友達を連れてきたわ。」
マリさんとグラドくんとあゆむくんをメリーさんに紹介する。
「いらっしゃい。あらー綺麗なお兄さんとお姉さんとイケメンを連れてきてくれたじゃない!」
マリとあゆむとグラドはメリーの顔を見て挨拶する。
そして、お互い気にいる服を見にいった。
グラドもこの店の服を見て気に入ったみたいだ。
紳士服の方を見にいく。
あゆむとマリはレディースの方に見にいって二人で服を合わせながら楽しんでる。
ルカはメリーとおしゃべりを楽しんでいく。
ルカが最初に気兼ねなくできた友達がメリーだし、おしゃれ好き同士
一度喋り始めたら止まらないのだ。
「でしょでしょー。ここのお洋服たちが映える予感しかしないのよ。」
「紳士服いれてよかったわ。」
「徐々におしゃれな紳士も増えていくわよ!」
「そうだね。そうそうルカちゃん聞いておくれよ。シャルネが紳士服作ったんだよ。
試しに見てみるかい??」
「え?シャルネさんがみるみるー!!シャルネさんの服は全部見るし買うわ!!」
「あはは・・ルカちゃんはシャルネのファンだねえ」
メリーは店の奥から服を出してくる。
ルカはその服を見て感嘆の声を上げる。
「ふわあ・・!!素敵!!総レースだと思っていたけど、違うのね。しかも襟がアシンメトリーになってるのね。
シャツの上にレースを縫い込んでるわ。あら。裏、レースの縫い目が見えないじゃない。え?ということは二枚重ね??にしてもこのシャツ普通のシャツの薄さよね・・。着心地も良さそうだし・・。」
「ふ・・はははは!!本当にルカチャンは!服のことを隅々まで見てからこの服の考察を始めるのは・・ったくあんたくらいだよ。はてさて私も商売だからね。この服を買うなら、さっさと買っておくれ。考察は買った後にしておくれよ。」
「あ!ごめんなさい。買うわ!!」
「お!値段聞かないでいいのかい??」
「え?いきなりそんなこと聞いたら驚くじゃない。普段聞かないのにどうしたの?」
「ん?まあね・・。シャルネが契約していたお針子工房ともめてねそしてその工房が色々と他のお針子工房からにも手を回してね、お金が入ってこない状態で貯蓄を崩してるみたいなんだけど、今度はすんでる家まで追い出されそうでね・・。
お金に困ってるみたいだからね・・少しは高く設定して売れたらそのお金をシャルネに渡そうと思ってね。」
「待って!!いつのまにそんなことになってたの??」
「そうそう・・。その契約していたのがある上流貴族専属のお針子工房なんだけどね、そこでご貴族様の社交会の服をシャルネの腕がいいから任せたのよ。
で、そこまではよかったんだけど、仮縫いの時で、シャルネの腕を気に入ったご貴族様がシャルネに合わせてくれって言ったらしくて、貴族に命令されたら顔を見せないといけないから、顔を見せにいってシャルネが獣人が作ったと知った途端に、ご満悦の表情が一気に般若に早替わり、そこから獣人が作った服なんて着れるかとキレ散らかして、もう二度とお前の元で服を作るかとお針子工房を切ったのよ。そこで今度はお針子工房がシャルネに全てお前のせいだ!と責め立てて、それだけではなくシャルネが契約してるお針子工房に手を回してね仕事をさせなくさせてるのよ。」
「それってひどくない??」
「・・・。貴族であればあるほど獣人差別は根強いからね。」
「・・・こう改めて市井の方か貴族の話を聞くと、穴に入りたくなりますわね。」
「二人は獣人にとってどんな印象なの??」
あゆむの問いかけに二人は顔を見合わせてうーんとうなる。
「印象がないというの印象かな?」
「そうですわね。そもそも会わないですものね。」
「だから・・会ってみたいというのが本音だよね?」
「ええ!一応知識としては獣人と頭に入ってますが、会う機会も
ないですからねえ・・。だから獣臭いなんて分かりませんわね。」
「そうそうメリーさん。シャルネさんのこのお洋服っていくら??」
ルカは三人の話を聞きながら値段を聞く。
「10万スプル・・。」
メリーが申し訳なさそうに値段を言った。
「え?それくらいでいいの??安すぎるわ!!全然適正じゃないと思うの。」
「うん??」
「え?だってもっと高いと思ったわ!これくらいなら百万スプル取ってもいいわよ?」
「・・・取りすぎじゃないかねえ?」
「全然!ねえあゆむくん。このお洋服日本で買うといくらくらいとられると思う?」
「私・・お洋服詳しくないけれど、でもこの感じならデザインとかお洋服の手間とか縫製とかみていたら、10万とかとっていいのではないでしょうか?」
「そうよね。私も思う。メゾンのお洋服といっても遜色ないわよね。」
「だから。メリーさん。私これ百万スプルで買うわ!!」
「・・・・はあぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ????」
「あと、この子達のお洋服代私が払うわ。」
「え??いいんですか??」
ルカがあゆむたちが持ってるお洋服を見て、メリーにこのお洋服たちも一緒にお願いという。
その言葉にあゆむは申し訳なさすぎていやいやこれは払います!!って言うけど
ルカは笑いながらあゆむにいう。
「もちろん!だってこれから必要なお金どんどん出ていくわよ。だからここは出させて。」
「「「ありがとうございます!!!」」」
「毎度ありー!いやあルカちゃんがくるといつも爆買いしてくれるから助かるわ。
今回は105万スプルも買ってくれてありがとうね。」
「全然。こちらこそいつも素敵なお洋服と巡り合わせてくれてありがとう。」
「そうそうメリーさん。今度シャルネさんに合わせてよ。私。シャルネさんのパトロンになる!」
「お!なってくれるかい??ルカちゃんがシャルネのパトロンに!!」
「なるわ!!あんな話を聞いたら、逆にチャンスでしょ??こんなチャンスを見逃すことなんてできないわ。」
「そうだね・・。いよっしゃ。今度会わすわ。ルカちゃんの家でいいかい??」
「もちろんいいわよ。じゃあまたくるわねー!!」
ルカたちはメリーのお店を出た。四人とも大事にお洋服が入ってる袋を抱えてる。
「ルカさん。本当にありがとうございました。」
あゆむとマリとグラドは頭を下げる。
「いえいえー。三人とも素敵なお洋服が手に入ってよかったわ。次は食品のお店と雑貨のお店に行きましょう。」
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