第12話え?まって!コレクション開放ってそういうことなのね??

3万スプル分を一気に爆買いした私。

コレクションを開放できることになっていたので、私は早速開放してみたの。

そうしたら、まさかあんなことになるなんて、夢にも思わなかったんだけど。



遡ること1時間前。

今日の朝ご飯はリーノさんが作ってくれたのよ。

バターをたっぷり塗ったトーストパンに、砂糖をまぶしたシュガーバタートースト。

リーノさんが作ると何故か。砂糖が溶けて、外側がカリっと中がさくふわっていう絶妙なシュガーバタートーストになって、とても美味しいの。

自分が作るとああいう風にならないから少し悔しいのだけど、リーノさんがルカさんより得意な料理があるのは嬉しいです。って喜んだ笑顔を見てしまったら、少しだけ悔しかった気持ちも溶けて無くなっちゃった。


朝ごはんを食べ終わったら、リーノさんが仕事へ行くまで、二人でお茶を飲みながらリーノさんのお仕事先での出来事を聞くのが最近の日課かな?

夜は私が過ごしたことを話すのが日課になってる。

「それでですね・・。そろそろ魔物討伐がまた来そうなんです。」

「そうなのですね・・。私がここにきてから初めての魔物討伐ですね。」

「今回はそこまで遠出しないですし、そこまで強い魔物ではないのですが、油断禁物ですので、みんないつもより気合が入ってるんですよ。あのう・・ルカさんにお願いがあるのですが・・・。」

はいはいなんでしょうか??

「あのう・・オニギリ50個ほど作ってくれないでしょうか??」

おおー!おにぎり50かぁ・・・。

「最近。オベントウ食べていたら、みんなに羨ましがられまして・・。みんなにもルカさんが作るお弁当が美味しいって自慢したくなりまして・・おにぎりだったら腹持ちもいいですから・・そのう・・。」

リーノさんずるい!急に言葉尻が窄まって、もじもじしだしたりしたら可愛すぎて母性本能くすぐられちゃうよ。

「わかりました!いいですよ!!張り切って作っちゃいますね。」

「ありがとう!ルカさん。ふふふ・・・。これでルカさん自慢がますますできる。」

「もちろん頼ってください。だってリーノさんには、本当色々とお世話になってるんですから・・。」

「なにを言ってるんですか?お世話になってるのはこっちの方ですよ。」

「そういえば、ルカさん。昨日たくさんお洋服を買ってきたじゃないですか?

あんな手の込んだお洋服5点で3万スプルでしたっけ??すごくいい買い物してきましたね。メンズでもあれくらい手の込んだ服があるなら着てみたいです。」

「そういえば隣の古着屋さんで同じデザインで、メンズ服があるって言ってました!!今度のお休みに行きましょう」

「いいですね!そうしましょう。」

「うふふ・・デートですね。」

「そうですね。楽しみですね。」

リーノさんと顔を見合わせて笑ってしまう。

「そうだ。一気に三万スプル買ったので、私のスキルもたくさんできるようになったんですよ。」

「お!なら。今すぐにスキルを使えるようにしましょうか?」

「そうしましょう。」

(鑑定スキル。コレクションスクロールを飛ばしてコレクション開放のスキル解除をお願いします。)

(かしこまりました。鑑定スキルとコレクション開放をスキル解除を承りました。鑑定スキルスキル解除完了。コレクション開放スキル解除完了。

鑑定スキルは、物の鑑定ができます。例えば魔物の素材とか鑑定とかですね。

コレクション開放はきっと驚かれるかと思います。是非ともお試しください。)


へえ・・。結構便利そう。そしてコレクション開放ってそんなにびっくりするの?

「えっと・・とりあえずコレクション開放しようかな?」

「コレクション開放ですか?」

「ええ・・なんか驚くみたいなので是非とも試して欲しいって・・」

「うちの中だったら、なにがあっても俺が守るので大丈夫ですよ。

やってみましょう!」

リーノさん。すごく目が輝いてるなあ・・。好奇心旺盛なんだから。

(コレクション開放スキルをお願いします。)

(かしこまりました。コレクション開放ですね)

 

いきなり私の前に扉が現れた。それもピンクの扉。

え?これって・・・。ど⚪︎でもドア??

ガチャって扉が開いた。

すぐにリーノさんが私の前に出る。


「え??ここってどこなの??」

この声って・・・・

私はリーノさんの背中から顔を出して声がした方へ顔を向ける。

「え?瑠花??瑠花なの???」

「え?塁ちゃん??嘘でしょ??なんで塁ちゃんがいるの??」

私は急いで、塁ちゃんの方に走り出す。

「こらいきなり走ったら危ないでしょ。瑠花。」

慌てて転けそうになったのを塁ちゃんが抱き止めてくれた。

「ちょっと押さないでよ。孝弘のばか!!ってきゃーーーー!!瑠花さんの恋人のイケメンがいるううううううっっっ」

え?この声って・・・

「美恵ちゃん??」

「バカってうるせえんだよ。瑠花先輩お久しぶりです。」

「孝弘くん??」

「あ!ちーっす。瑠花さん。俺もいるっすよ。」

この軽い口調は・・

「え?大地くん??」

「うわあ・・瑠花さああああん。」

いきなり抱きつかれて誰?って思ったけどこのいい匂いは・・・

「みゆきちゃん??」

「瑠花お嬢様・・・」

この感無量の声で今すぐ泣きそうなのは・・・

「直人課長・・。」

「課長はおやめください!瑠花お嬢様!どうかどうかお許しください。

瑠花お嬢様のことを守れずこんなところへ瑠花お嬢様をみすみす連れていかれれるなんて・・。」

「課長・・、じゃない。直人。あなたが悪いことじゃないわ。だからあなたのことを許します。」

ってさっきから情報が多すぎて全然頭が追いつかないよー!!

え?待って!コレクション開放ってそういうこと??

地球のアパートと異世界のここが繋がるってそういうことなの??

え?ということは地球と異世界がつながっちゃったの???


「リ・・リーノさん・・。」

「あ・あははは・・・。」

私はギシギシと音を立てながら後ろを振り向く。

リーノさんは乾いた笑いしか出ていないけど立ち直りも早かった。

「どういうわけか。俺にもここの人たちが話してる言葉がわかるんですよね・・。まあそれは置いといて、今日仕事行くのお休みするので、今から皆さんでお茶しませんか??」

「そ・・そうですね・・・。えっとみんな暇?」

「「「「「「もちろん」」」」」」

(ね!驚きましたよね??)

(あなたって一体何者なのよ??)

(ワタシハフツウノサポーターデス。)

(片言読みが怪しいけど、まあいいわ。みんなに会えたのが嬉しいから、ありがとう。)

(どういたしまして。)


私異世界に転移しましたが、また地球とつながりました。

うん。私のスキルって凄すぎる。

買い物してるだけなのに!!

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