第8話私ができること。
なんだかんだで、一週間が経ちました。
この一週間が濃密すぎて、私的には一年くらいの感覚なのだけどね。
そうそう!リーノさんのお仕事なんと騎士様でした!
そして、魔物討伐が専門らしくて、魔物討伐がない日は基本日がな訓練に明け暮れてるみたい。
私は、この一週間はリーノさんの生活リズムを掴むために明け暮れ、ご飯を作り買い物をしながら街を散策しながら過ごし・・という生活をしていたらあっという間に一週間。
それにしても、騎士団の食堂。一週間全部のメニューに肉しかないって聞いて、栄養とは??騎士団って栄養とか健康って大事じゃないの??と気になってしまった私は、リーノさんにもしよろしければお弁当作りましょうか?とつい出来心で言ってしまったら・・リーノさんが手放しで喜んでしまった。
迂闊に言ったらダメだなって思った出来事ね。
そして私は雑貨通りに来ているのだけど・・雑貨が可愛いのがいっぱいあって目移りしてしまう。
スキレットもあるんだ!買っちゃおうかな??
うーん。でも少し考えよう。
私お買い物大好きだけど、雑貨で無駄使いするのは好きじゃないから、お目当てのものでもつい本当に欲しいのか考えてしまう。
お皿とかも可愛いお皿があるなあ・・。
うわぁ!!ここのお店の品揃え私好みだ。
忘れてた!お弁当箱を買いに来たんだ。
リーノさんのお弁当箱何にしよう??
あ・・。このお弁当箱いい感じ。この木目がいい感じ。
私もお揃いで少し小さめのお弁当箱を買おう。
店主に保温と防腐性があるかを確認する。
店主がうなづいたから、私は信用するよ。
こういう時鑑定スキルがあれば便利なんだけどなぁ・・。
にしても、10,000スプルってすぐにいくかな?って思っていたけど、この街の物価が安くて、なかなか行かないんだよなあ・・でも20%還元してくれるのが地味に嬉しい。このスキルってきっと、爆買いすればするほどスキルの性能が上がると思うのだけど・・。
爆買いかぁ・・。というか私うっすら気がついてる。この街って平和なんだけど停滞感が半端ない。確かに街中は活気があるけど、でもその活気さってどこか虚無感がある感じなんだよね。
でも。住むとしたらいいのかもしれない。住むとしたら、住むのに必要なものは全部揃うし、治安もいいと思うしね。
でも、ここで一旗を上げたいと思う人は、ここは物足りないと思う。
だって、目新しいものがあってもここの人たち食いついたりしないもの。
ここの街の人が好きなのは、いつもの服にいつもの食べ物にいつもの生活。
それは、確かに大事だけれども、生活の潤いって何かしらの刺激じゃないのかな?って思ってしまうのは。私がまだストレンジャーの気分だからかな??
いつまでもストレンジャーではいられない。だから私はこの街で、自分が好きなものを集めたセレクトショップを開こうと思ってる。
でもそのためにはこの国のこと、民族のことを、文化を知らなくてはと決意を
新しくした。
聖女召喚の儀は一人しか呼ばれないのに、その召喚に私も呼ばれた。
あの教皇は、私を役立たず扱いしてさっさと追い出したけど・・。
私が呼ばれた理由があるはず。そして私のスキルがショッピングだというのも
意味があるはず。
だったら、私がすることはただ一つ、日々の生活の中でこの意味を見出していくだけ。
私自身。決して頭がいいわけではないから、知識チートを披露するとかはできない。
そう。知識チートを披露できるのはその知識が頭に残ってる人たちだ。
私の頭の中にあるのはお洋服の事とお買い物のこと。
お洋服が好きで大好きで、お洋服が欲しいがために今までにお金を貯めたりお金を稼いできて、使ってきた。
それなら、私がこの世界でできるのは、自分の好きなお洋服を広めること。
まず女性たちにファッションを知ってもらうこと。あとは男性にもファッションを知ってほしい・・。
よし。少しずつ自分ができることを探して、いつかセレクトショップを出そう。
それまでに私ができることは。10000スプルの鑑定スキルとあとはまた後でチェックするけど、コレクションの解放。
このコレクションが指すのは多分。私が過去に買ってきた洋服たちのことだ。家賃6万のマンションのウォークインクロゼットにぎゅうぎゅうに詰まってるあのことだと思う。
ココのバッグにプラディのコレクションライン。ミッケール時代のグッチャ。
バレンシアの服に、Yの服にギャルソンの服。そして私の愛おしすぎる靴コレクションたち・・。
よし。絶対にこの国にモードを広める。
というか、この国の文化を踏襲したモードを広める。
それを私の目標にしよう。この町からでもいいから国にオシャレを広めよう。
よし!自分のやりたいことの道筋が見えた。
帰りに食材街に行って、お米を買って行こう。
転生とか転移ものでみんなお米が欲しがる理由がわかった。
パンがあればいいじゃないって思っていたけど、違った。
お弁当にしたらパンだけだとバリエーションがないの。
料理が得意なら、きっとパンでもさまざまなバリエーションが生まれるかもしれないけど、私そこまで料理が得意じゃないから、パンだとサンドイッチ一種類で中身を変えるしか私にはできないのよ。中身を変えるもほんの数種類ね。
それがお米あるだけで、バリエーションが幾分か広がるから、本当にお米ってありがたいって実感した。
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