第4話レッツショッピング🎵

まずカメリーノさんが連れていってくれたのは洋服屋さんが集まる通りだった。

なんでも、商売の種類で通りが分かれているらしい。

それはわかりやすくて便利。

そして、お互いライバルという関係だからか切磋琢磨していい商品を売ろうというシステムが出来上がってるみたい。


まず洋服屋さんのウィンドウを眺めながら一通りチェック。ウィンドウに置いている商品は基本お店の一押しだと思うからね。デザインも色合いもどれもこれも似たり寄ったりだなあ・・。さっき街中の女性を見た時がきていた服と一緒でつまらないんだよなあ・・。

「うーん。カメリーノさん。ここの洋服屋さんって新品が売ってるんですよね??」

「ええそうですよ。」

「古着屋さんってありますか??」

カメリーノさんはあるにはあるけどあんまりお勧めできないって、言ってきたけど是非に!!って頼んで連れていってもらう。

「では、ここの南地区の方に行きましょう。古着屋とかが集まっているので。」

「すみません。どうも今のデザインが好きではなくって・・。」

「あはは・・ルカさんはおしゃれですものね。」

「あのう・・この街って栄えているのに、皆さん着てる人はあんまり変わらないんですね?女性ならワンピース調のドレス。男性はシャツにパンツ。

リーノさんは先ほど私のことオシャレと言ったから、オシャレというのは皆さんご存知なんですよね??」

リーノさんはしまったという顔になってる。

「あ!言わないで大丈夫ですよ。だいたい察ししました。」

私はその表情で察してしまった。庶民ではオシャレという概念はないけど、貴族ならあるっていうことだ。で、リーノさんはやっぱり貴族出身の方だ。

だって一番最初に連れていってくれたの、かなりの高級店だと思うもの・・・。

日本でいろんな高級ブティックに入ったことのある私でも、ためらった。

そしてそんな高級店でもデザインが惹かれるものがなかった。


「つきましたよ。だいたいここら辺が古着屋が集まる地区ですね。」

「ありがとうございます。」

私は十軒くらいが並んでる古着屋を今度はお店に入ってチェックする。

一軒目。服を売る気がない感じがして却下。品物も悪い。

二軒目。臭い。それだけで却下。服がボロボロ。こんな服が売り物になるのね。

三軒目。お!ちょっといい感じのお店・・だと思ったけど品物の扱いが酷すぎるから却下。でも扱いは酷いけど、安いしリメイクすればいいと思うから、とりあえずチェック。

四軒目。ここ!いい感じ。そうそう私が見つけたいと思っていたのはここのような服。

「へえ・・。ここの古着屋さん。品物がいいですねえ。貴族の流れものが売ってる。」

リーノさんの最後の方の言葉を聞いて私はあたり!!ってガッツポーズをする。

私は店主さんにまたきますと言って次のお店へ。

五軒目。ここもいい感じだけど、紳士服がメインみたい。紳士服はデザインがあんまり変わらないけど、何着か可愛いデザインがあるのをチェック。

六軒目から最後の十軒目まで、似たり寄ったりで特にいく必要もなかった。

「リーノさん。すみませんが4軒目のお店に行ってもいいですか?」

「もちろん。」

わたしは、4軒目に入って次から次へとチェックする。

そして気に入ったものは全部手に取っていく。そして縫製をチェックして

気に入らない縫製はラックに戻していく。質も良いのになんであんなにガタガタな縫製なの??

そして、気に入った縫製とデザインのワンピース2枚とブラウス2枚とスカート3枚を買いに店番してるところに向かう。

「お客さん。見ない顔ね。洋服が好きなのかしら?」

「そうなんですよ〜。今日こちらに移り住むことになりまして。」

「そうなのねえ。この街は良いところよ。夏は暑くて冬は寒いけど・・。

他の町に比べると断然すみやすいもの。」

ほうほう・・それはいいのを聞いたわ!それに深く詮索してこない店員さんを私は気に入ってしまった。

治安がまずまずなら良いに越したことはない。

数時間前に日本から来たばかりだから、治安が悪かったらどうしようって不安だったのだ。

「そういえば、さっき戻した服気に入らなかったの何故かしら?結構質はいいと思うのだけど・・。」

「ああ・・質はいいのに縫製はガタガタでいくら古着でも着たくなかったんです。」

「そうなのね・・。やっぱり落ち目かしら?」

「え?何がですか??」

「ああ・・さっきあなたが戻した服。貴族御用達のドレスメーカーが仕立てているのだけど、最近あんまりいい噂を聞かないのよね・・。お針子の質が落ちたとかなんとか言っていて・・・。あなたが持ってる服はそのドレスメーカーから独立した新進気鋭の子が経営してる服なのよ。本当に丁寧な仕事をする子なんだけどねぇ・・。あ!ごめんなさいね。こんなベラベラというなんて・・。あなたが見る目があるからつい話しちゃったわ。よかったらお得意さんになってね。」

綺麗なお姉さんのウィンクは迫力あるなあ・・・。

「にしても。お姉さんもこんな質のいい古着よく探してきますね??貴族が着てる服の流れ品ですよね??」

「それはね・・。貴族って見栄を張るのが大好き、一度着た服は袖を通さない。その癖、妙なところでケチだから、自分が作ったドレスや日常服を売りつけるのよね。それを聞いた時商売になるなあって思って始めたのだけど・・。

この街の人ってオシャレに興味がない人が多くてね・・毎日閑古鳥がないていたっていうわけ。だからお客様みたいな方は大歓迎!いつでも遊びにきてね。」

そうやって私はこの町で質が良くってオシャレな古着屋さんを見つけることができた。

そうそう聞いて!!ワンピース2枚とブラウス2枚とスカート3枚買ってなんと5000スプルだったの!!自分が考えてる予算内に収められてよかった。

その金額を聞いてリーノさんがびっくりしていたわ!

「これだけの質がいいものをこんなに買って5000スプルって・・・。ルカさんってお買い物上手なんですね!!」

私はワンピースに着替えて、シスター服は買い取ってもらった。

「ここのシスター服。あるところに需要があるのよ。だから1000スプルで買い取らせていただくわ。」

実質4000スプルで買えたっていうことね。


そんな時ブルルルって私のスマホが振動した。

「なんだろう・・。」

私は誰にも見つからないようにスマホを見る。

スマホの着信には

「ショッピングスキルが上がりました。ショッピングポイント20%還元になります。」

「初めてのショッピング。只今ならショッピングポイント10000プレゼント中

今すぐショッピングスキルアプリを起動してください。」

私はリーノさんに壁になってもらって誰にも見つからないようにスマホをいじっってショッピングスキルアプリを起動した。








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