第14話 召喚した者
そんな中でも何とか抜け出そうと試みるもののやはり無理でしたようです。
(どうしてこんなことになってしまったんだろう)
そう思いながらも考えるしかありません、
だって今の状況を考えればどう考えても勝ち目がないですから、だから大人しく従うしかないと思ったわけですけどやっぱり怖いものは怖いので、
だからつい泣いてしまったんです。
そしたらです、なんと彼が優しく抱きしめてくれて慰めてくれたんです。
もう感激です。
幸せすぎてどうにかなっちゃいそうですよ。
それで調子に乗ってキスしようとしたら怒られちゃいました。
残念無念また来年です。
まあ、それはそれとしてです。
これからどうしましょうか?
とりあえず状況を整理したいと思います。
まず現在地ですが、ここは私が生まれ育った世界とは別の世界で魔法とかが存在しています。
そして今いる場所はとある国の王城にある一室になります。
目の前にいる人物はこの国の王様であり私を召喚してくれた張本人なのです。
「よくぞ来てくれた勇者殿! いや〜本当にありがとう! おかげでこの国を救うことが出来たわい」
そう言いつつ握手を求めてきたので応じることにしました。
すると満面の笑みを向けてきたので思わずドキッとしてしまいました。
しかしすぐに我に帰ると慌てて手を引っ込めました。
すると不思議そうな顔をされたので誤魔化すために咳払いをして誤魔化したあと改めて自己紹介をすることになりました。
ちなみに名前はそのまま名乗ると色々と面倒なことになりそうなので偽名を使うことにします。
名前については、苗字だけを名乗るようにすれば大丈夫でしょうということで決定しました。
あとは年齢です。
さすがに十代というのは不自然すぎると思うので二十歳ということにしておきますか、
それと性別についても女性ということにしておきましょうか、
「私はリリィと言います、よろしくお願いします!」
と言ってお辞儀をすると拍手喝采が起こりましたがあまり目立ちたくないんです。
というわけで適当にやり過ごすことにしておきましたが、ふと視線を感じて
そちらを向くと国王様がこちらを見ていたので目が合ってしまい恥ずかしくなって俯いていると隣に居たメイドさんが耳元で囁いてくれました。
(大丈夫ですよ、堂々としていればいいんですから自信を持ってください)
そう言われたので少し落ち着きを取り戻しつつ顔を上げると再び視線が合った気がしたんですが、気のせいでしょうか、
まあいいやと思って気にしないことにする事にしましょうか、
それよりも今は目の前のことに集中しないといけませんし、
気合いを入れ直す意味を込めて頬を両手で叩くと気合を入れて臨むことにしたのです。
「よしっ」
小さく呟くと同時に立ち上がります。
それを見た周囲の人々がざわつき始めますが気にしません、とにかく前に進み出て名乗りを上げることにしたのです。
大きな声でハッキリとした口調で伝えることが重要ですから、頑張りますよ。
「初めまして皆さんこんにちは、私は冒険者の白崎愛羅と申します、以後よろしくお願い致しますね」
そう言って微笑むことでさらに場を盛り上げることにも成功しましたね♪我ながら完璧だと思います。
さあどんどん行きましょうか、それからというものの、次々と質問攻めに遭いながらもなんとか答えていくことで
少しずつではあるが理解してもらえるようになっていったようだったためホッと胸を撫で下ろしたところで、
ようやく解放されたため一息つくことができたため安堵しつつ周囲を見渡す余裕ができたため観察してみる事にしたのだ。
その結果わかったことがあるとすればここが謁見の間と呼ばれる場所であることくらいだ。
「さてどうしたものかしら?」
と考え込んでいるうちにドアが開き誰かが入ってきた気配を感じたので視線を向けるとそこには一人の女性が立っていました。
年齢は二十代前半といったところだろうか?
身長は高くスラッとした体型をしておりスタイル抜群で美人さんだと思いましたが、
それ以上に気になったことがあったんですよ。
これが、それは彼女の耳が長く尖っていたことです。
つまりエルフ族ということですよ。
これは珍しいものを見れたなぁと思いつつ見ていると
その女性は私に近付いてくると話しかけてきたのだった。
その女性は私にこう言ってきたのだった。
その女性は私に話しかけてくるなりこう言ったのだった。
その女性は私に話しかけてきながら微笑んでくるのだった。
その笑顔はとても美しく見惚れてしまいそうになるほどだった。
「私はルティアといいます、よろしくね」
そう挨拶してきた彼女に私も返すことにした。
そうしてお互いに軽く言葉を交わした後、本題に入ることになったわけだがまずはこの世界のことについて
説明してもらうことになったのである。
その内容は以下の通りであるらしいのだが、要約するとこういうことだったそうだ。
「この世界は今滅亡の危機に晒されているのよ!」
いきなりそんなことを言い出したものだから驚いてしまうのも無理はないだろう。
だが当の本人は全く気にしていない様子で話を続けていったところによれば、どうやら魔王という存在がいてそいつが率いる魔族達が侵攻してきているらしいのだが、
それに対して人間側は防戦一方なのだという。
そこで最後の手段として神託によって選ばれたのが私たちというわけだそうで、
要するに生贄になれと言われているようなものなのだが断るわけにもいかないだろうし仕方ないよね?
それにどうせ元の世界には帰れないわけだし諦めて受け入れるしか選択肢はないということだから諦めるしかなかったんだよ、
はぁ……憂鬱だな、と思いながらため息をつくことしかできなかったんだけど、そんな時のことだったんだ。
「ねえ、あなたってもしかして日本人だったりする?」
突然彼女がそんな事を聞いてきたんだけど驚いた。
まさか言い当てられるとは思わなかったから、でも正直に答えるわけにもいかなかったので、
咄嗟に嘘をついてしまったんだけれどそれがいけなかったのかもしれない。
「そっかぁ、やっぱりそうなんだ」
と言いながら嬉しそうにしているのを見て嫌な予感を覚えた瞬間、突然抱きつかれてしまったのです。
「え、ちょ、ちょっと何するんですか!?」
突然のことに動揺してしまい慌てふためくことしかできずにいたのですが、
彼女はお構いなしといった様子で抱きついてきたまま離れようとしてくれませんでした。
それどころかますます強く抱きしめられてしまって身動きが取れなくなってしまった上に呼吸すら困難になりかけていて本気でやばいと
思った時にようやく解放してくれたと思ったら今度は顔を覗き込まれて見つめられるという事態に陥ってしまいました。
もう勘弁してほしいんですけど、そう思っていたら不意に名前を呼ばれたので返事をするとなぜか謝られてしまったんです。
なんでだろうと思った次の瞬間でした。
急にキスをされてしまったではありませんか、しかも舌まで入れられてしまいました。
初めての経験だったので戸惑いつつも受け入れていたわけなんですが、しばらくして満足したのか口を離してもらえた。
そして、朝まで愛されるのでした。
翌朝、目が覚めると隣で裸のまま眠っている彼女の姿があったのだが、
それを見て昨夜の出来事を思い出してしまうわけで恥ずかしくなったのだが同時に嬉しくもあったりするわけだけれども、
いつまでもこうしてはいられないので起きることにしたのだがその前にシャワーを浴びることにしようと思い浴室に向かうことにしたんだが
途中でお腹が空いてきたことに気づいたので何か食べるものがないか探しているとテーブルの上にパンが置かれているのが見えたので
それを手に取り口に運ぶことにしたんだが、これがなかなか美味しかったもので夢中になって食べていたんだ。
気づいた時には無くなってしまっていたようだ。
残念である。
仕方がないので、他のものを物色することにした結果見つかった。
といえば、下着類くらいであったのでとりあえず身につけてみることにすることにする。
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