第10話 若返った私

そこはとても不気味な雰囲気に包まれていました。

どうやらここが問題の洞窟みたいです。

中に入ると、ひんやりとした冷気が伝わってきます。

さらに、奥に行くにつれて、次第に気温が下がってきている気がしました。

まるで真冬の寒さのようで、吐く息はとても白いです。

しばらく進んでいくと、目の前に巨大な扉が出現します。

どうやらここから先に進まなければ行けなさそうです。

私は覚悟を決めると一歩ずつゆっくりと足を進めました。

扉を開けると、そこには大きな広間がありました。

中へ入ると奥から声が聞こえてきたのです。

「ようこそ、愛羅ちゃん。待ってたよ」

声の正体は漆黒の衣装に身を包んだ女性でした。

彼女は私に向かって微笑みかけてきます。

「あなたは一体誰なんですか? どうして私のことを知ってるんですか?」

私が尋ねると、彼女はこう答えました。

「私はエルマ、このダンジョンの管理者よ」

そして続けて言います。

「あなたにはこれから私と戦ってほしいの」

(えっ!?)

突然の申し出に戸惑いを隠せませんでしたが、とりあえず話を聞いてみることにしました。

そうすると彼女は語り始めます。

どうやらこの世界は今危機的な状況にあるようです。

その原因はこのダンジョンにあるらしく、それを解決するために私を呼び寄せたそうです。

しかし、私一人ではどうにもならないため、仲間として協力してほしいと言われました。

でも、私にはそんな力はないですし、そもそもどうして私が選ばれたのかもわかりませんでした。

しかし、彼女は言います。

「大丈夫、あなたには特別な力があるの」

そう言われても全く実感が湧きません。

でも、彼女は確信を持って言っているようです。

そこで私は考えました。もし本当に私にそんな力があるのなら、皆を救うことができるかもしれません。

そして、それが私の使命なのであれば、私は全力でそれに応えたいと思います。

だから、私は彼女にこう言いました。

「わかりました、私でよければ協力させてください!」

こうして、私と漆黒の魔女との戦いが始まることになったのです。

「さぁ、始めましょうか」

こうして、私たちの長い戦いが始まるのでした。

「それじゃあ、行くわよ!」

そう言って魔法を放ってくる相手に対して、私も応戦します。

ですが相手の魔法の威力が高く、なかなかダメージを与えることができません。

それでも諦めずに何度も挑戦していると、やがて倒すことができました。

その瞬間、体に異変が起こります。急に体が熱くなったかと思うと、意識が朦朧としてくるのです。

しばらくするとそれも収まりますが、それと同時に不思議な感覚が訪れました。

まるで自分が自分ではないかのような、そんな感じです。

そんなことを考えていたら、突然頭の中に声が響き渡りました。

(やっと手に入れたわ、これで私の計画が実現するわね)

その声は、とても美しい女性の声でした。

私は思わず聞き入ってしまいます。

そして次の瞬間、私の意識は途絶えるのでした。

次に目を覚ました時には自分の部屋のベッドの上にいました

。時計を見るとまだ深夜でした。

どうやら眠っていただけのようでホッと一安心しましたが、先程の夢は何だったのでしょうか?

不思議に思っていると、不意に鏡に映った自分の姿が目に入ります。

そうすると、なぜか違和感を覚えるのです。

その正体はすぐに判明しました。

なんと、私の髪の色や瞳の色が変わっているではありませんか!

しかもよく見ると体つきも少し変わっています。

なんというか全体的に柔らかくなったような感じです。

それに胸の大きさもかなり上がっている気がしますし、腰回りにもくびれができていて、

お尻が大きくなっている気がします。

肌の色も前より白くなっていて、唇もつやつやしていました。

さらに身長も縮んでいて、140cmくらいでしょうか?

明らかに若返っている感じがします。

まさかと思い確認してみると案の定女の子になってしまっていました。

でも、これはこれでいいかなと思いました。

可愛い服とか着てみたいし、メイクもしてみたいなと思います。

あとは髪を伸ばしたり、髪型を変えたりとか色々と楽しみがありますからね!

そう思いながら、ふと窓の外を眺めると、満月の光が差し込んできました。

その光が私を包み込んでくれているような気がして、とても心地良い気分になりました。

こんな夜はなんだかいいことがありそうです。

そう思って、その日は眠ることにしました。

「うぅ〜、気持ち悪いよぉ〜」

そんな呻き声を出しながらベッドから這い出す。

カーテンの隙間から差し込む日差しが眩しくて目がチカチカしたけれど、すぐに慣れるだろうと思いながら部屋を出る。

洗面所に向かい、顔を洗うことにした。

冷たい水が肌に染み渡る感覚に、気持ちよさを感じる。

タオルで顔を拭いた後、顔をあげてみると、鏡に映った自分の顔が目に入った。

(あれっ? なんかいつもより可愛くない? いや気のせいだよ……)

そんなことを考えながら大広間へと向かった。

テーブルの上に用意されていた朝食を食べてから出かける準備をする。

今日は休日だし、どこかへ出かけようかと思っているところです。

支度を済ませてから屋敷を出ると、近くの公園に向かった。

ここでのんびりと過ごすことにしようと考えたのだ。

(そういえば、リリィ達は何処へ行ったのかな)

「愛羅、おはよう」

突然声をかけられ振り向くと、そこにはルティアが立っていた。

「ルティア、おはようございます」

私が挨拶を返すと、彼女は微笑みながら言った。

「これから買い物に行くんだけど一緒に行かない?」

特に予定もなかったので、私は彼女の誘いに乗ることにした。

二人で並んで歩き始めると、すぐに目的地に到着した。

そこは大きな市場だった。

中に入ると、様々なお店が並んでいるのが見えた。

洋服屋やアクセサリーショップなど、様々な店が並んでいるようだ。

まずはどこに行こうかと考えていると、突然背後から声をかけられた。

振り返るとそこにはリリィの姿があった。

どうやら彼女も買い物に来ていたらしい。

そして彼女が案内してくれたのは靴屋さんだった。

店内に入ると店員さんが出迎えてくれたので、彼女に言われるままに試着してみることにする。

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