第7話 ダンジョンⅡ

その時が来るまで、大切に取っておくことにしましょう。

そんなことを考えつつ、その日は眠りにつきました。

あれから数日後、私たちは王様からの指名依頼を受けることになりました。

なんでも、新しく発見されたダンジョンの調査を依頼したいとのことだったのです。

そこで、私たちは全員で行くことに決めました。

そして、今日も新たな冒険が始まろうとしています。

さあ、気持ちを切り替えて頑張りましょう! と、その前に確認することが一つだけあります。

それは、この前手に入れた謎のアイテムのことです。

このまま持ち帰ってもいいけど、一応少し調べておきましょうか。

もし大事なものだった場合困りますからね。

私はそう思い立ってアイテム鑑定の魔法を使いました。

そうすると、驚くことに謎のアイテムの正体が判明しました。

それは、ある一定の条件を満たさなければ入手することすらできない剣だということがわかったのです。

おそらく、この前見つけた遺跡の謎を解くことで手に入れることができたのでしょう。

ちなみに、その条件というのは【伝説の聖剣が魔王に封印されたこと】というものでした。

この剣を使えれば、魔王を倒すことができるかもしれません。

それがわかったところで、私達は早速依頼の場所に向かいました。

そこは、街から少し離れた場所にありました。

近づくにつれて、荒野が続いているのがよくわかります。

そこに一つの建物がぽつんと建っていたのです。

近づいてみると、入り口の前に看板がありました。

それを確認すると、どうやらダンジョンの入り口を表しているようでした。

そう考えると、挑戦する気が湧いてきました。

まずは準備をしてから中に入ってみようと思います。

お手洗いを済ませてから準備を整えると、いよいよダンジョンの中へ突入します。

中へ入るとすぐに、地下へと進む階段がありました。

ここから先は魔物も出るということです。

気を引き締めながら階段を下りました。

中に入ると、薄暗い通路が続いています。

床や壁は石のような素材でできていて、天井は高く吹き抜けになっており、

壁に掛けられた松明の炎が辺りを照らしています。

時折、水の滴る音が響き渡り、緊張が高まります。

ひとまず先に進んでみようということで、ゆっくりと歩き出しました。

周囲を警戒しながら、慎重に進んでいきます。

途中、何度か戦闘になりましたが、問題なく切り抜けることができました。

やがて、だいぶ奥に進んできたところで、敵との戦闘が始まりました。

現れた敵は、複数の触手モンスターです。

あまり動きが早くないので、一人一人で戦えれば、問題なく相手取れるはずです。

早速、一人ずつ戦闘に突入していきます。

まずはリリィが最初に動き出しました。

彼女の武器である大剣を振りかぶりながら敵に突進していくと、そのまま振り抜きました。

しかし、攻撃は避けれられてしまうと、今度は別の方向からもう一体の敵が飛び出してきました。

そして、リリィに向かって触手を伸ばしながら攻撃してきました。

咄嵯に反応して、上手く回避に成功しましたが、その勢いで態勢を崩し、地面に転びそうになってしまいます。

その背後から、さらにもう一体が襲いかかってきますが、そこで、私こと愛羅がすかさずフォローに入ります。

まずはリリィを抱き止め、そのまま後退しながら他の仲間と合流します。

ギリギリセーフだったようで、全員怪我はありません。

ですが、相手は待ってはくれませんので、すぐに第二波が訪れます。

次は、ルティアの番です。

彼女は弓を構えると、敵に向けて次々と矢を放っていました。

的確に敵の動きを封じることに成功しているらしく、順調に敵の数を減らしています。

さすが弓使いという感じの動きです。

一方で、遠距離攻撃を持っていない私は、前線に加われないのがもどかしいところです。

なので、仲間を信じて私は次なる魔術を放つべく杖を構えています。

しかし、相手も黙って攻撃を許してくれるほど甘い存在ではありません。

今度は巨大な剣を持った人形のような敵が2体同時に襲いかかってきました。

咄嗟に身構えるものの、これでは咄嵯に動けない……そう思った時、

二人を守るべく飛び出した影が一つありました。

その正体は、大剣使いであるリリィでした。

素早い身のこなしで敵との距離を詰めていくと、あっという間に斬撃を与え、二体を同時に倒してしましました。

そしてその直後にもう一体の敵が現れましたが、こちらは美雪の剣による華麗な技で数合打ち合い、

双方とも破壊することができました。

やはり凄腕冒険者パーティーというのは伊達ではありません。

彼女達の活躍を見ていると、安心して戦えます。

そんな感じで戦闘を繰り返し、長い時間歩いているとついに、ボス部屋に辿り着きました。

慎重にドアを開けると、そこには禍々しい気配をまとった存在が座っていました。

おそらく、あいつがこのダンジョンを守護しているボスなのでしょう。

服装は鎧姿の騎士で、外見上は人間だが、とてつもないプレッシャーを放つ邪悪な気配が溢れ出し、

異形であることが確信できた。

その立ち振る舞いにも隙がなく、迂闊に飛び込めば即座に切り裂かれてしまいそうなほどの迫力があった。

しかし、ここまで来たからには引き返すわけにもいかず、覚悟を決めて戦いに挑むしかありませんでした。

先制攻撃を仕掛けたのは相手の方でした。

目にも止まらぬ速さで接近してきたかと思うと、一瞬にして距離を取られたかと思ったら、再び斬りかかってきたのです。

しかし、今度はアリスの機転によって上手く対応し、相手の攻撃を受け止めることに成功しますが、

そのまま力負けして吹き飛ばされてしまいました。

慌てて駆け寄ると、どうやら気絶しているだけのようでした。

ですが、このままでは危険です。

なので、彼女を安全な場所へ移動させてから戦うことになりました。

しかし、相手の強さは規格外で、今までの敵とは段違いの強さを誇っていたのです。

私は弓矢を構えたものの、手が震えていました。

こんな強敵に勝てるのだろうかと不安になりました。

その時、ふとあることを思い出しました。

それは、以前に読んだ物語の中の勇者が言った言葉でした。

「どんなに強い敵だって、勇気を持って立ち向かえば倒せるはず!」

その言葉が頭に響いた瞬間、私の震えは止まり、力が漲るのを感じました。

そして、意を決して立ち向かいます。

矢を何本も放ち、相手を牽制しますが、全て躱されてしまいました。

それでも私は冷静に対処しようと努めます。

そうすると、相手は剣を引き抜いて襲いかかってくると同時に、何かの魔法を唱えました。

恐らく強力な一撃が来るでしょう、でも怖くはありません。

なぜなら私は冒険者だからです……。

瞬間、相手の振り下ろした一撃を受け止められる感触がありました。

自分でも驚きましたが、攻撃を受ける寸前に咄嗟に受け止めることができたみたいです。

しかし、鍔迫り合いになると力の差がありすぎてこちらが不利になると思ったので、

すぐに弾き返し距離を置こうとした時、相手の顔に怒りの表情が浮かんでいます。

恐らく、私が攻撃を防いだことに動揺したのでしょう。

そして、私はすかさず反撃に転じるため、渾身の力で相手を弾き返しました。

相手がよろめいた隙に矢を数発放ったのですが、どれも外れてしまいました。

それでも諦めはしません!

私は諦めず次の攻撃を仕掛けようとした時に相手が体勢を立て直そうとする瞬間を見計らって、さらに追撃を行いました。

そうすると、見事に急所に命中することができたため相手を倒せそうですが、油断せず次の作戦を考えていきます。

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