第5話

「痛っ!!」


「これが、お前がやったことの痛みだ!!」


俺は父親に叩かれる。


でも我慢するしかない。学校は味方じゃない。


ーーーー


「くそ、くそくそ!」

お兄さんは珍しく、不機嫌なようだ。


「お兄さん?」


「!!あ、ごめんね。優くん。つい今日嫌なことがあったから、つい口に出ちゃった。気にしないでね」


「そ、そうなんだ」

お兄さんでも辛いことはあるのは知ってるけど、ここまで嫌なことがあるとは珍しいなと思った。


俺はお兄さんに叩かれたことは流石に言えなかった。お兄さんは優しいからきっと心配してしまうだろう。幾ら俺でもお兄さんが全て出来ないことは知っている。だから俺は言わなかった。


だが、俺は知らなかったが、腫れた俺の顔にお兄さんは気付いていた。

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