静かな夜
オオカミ
夜
起きると太陽が登り生き物達が活動的に動き始める。その動きは空腹を満たすものだったり、何かをなし得ようとするものだったり、義務的な何かをするためだったりそれぞれだろう。
私はただそんな生き物達が働いている中、布団という最強の防具の中でぬくぬくと生きていた。
住まいを共にするもの達も忙しそうに働くその1部だ。私のことなんて目にもとめず自分がするべき事をする為に動いていた。
あぁ私にもそんな時期があったなと遠い目で見ながらもう一眠りついた。
再び目を開けると夕焼けが窓からさしていた。
軽い食事を済ませ、布団の中に戻ると昼間寝ていた分、夜眠るなんてできるわけがなかった。
布団の中で端末を見ながら夜の声を聞いていた。
優しく風がなり、時折乗り物が走り去る音、飲んだくれの奇声など色んな音がした。
私はその一つ一つを聞き、外の世界はこんなにも狂っていて温かくて楽しそうなのだと、少し寂しい思いに胸が裂けそうになった。
そこからたくさんの事が頭を過り気がついたら私はまた眠りについていた。
また私は同じような一日を過ごすのだろう。
静かな夜 オオカミ @DendokuTOKAGE
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます