Intermission.赤い物は夢もしくは妄想で…
周りには葬儀場の匂いを100倍増しにしたような臭いが。
その中を少女が一人、泣いていた。
「パパ、ママ」
そう呟き、うずくまる。
少女の前には崩れ、燃えている家が
そしてその下敷きとなった人。
焦げた顔は人とわからないまで変わり果てている。
表面は真っ黒、口、鼻、目の区別がつかないまで焼け焦げている。
少し見える白い骨がとても目立つ。
前に突き出た腕はまだ焼けておらず、赤い血肉、そして骨が見える。
少女には負担が大きく吐き気がする。
この焼けた遺体二つそれは少女の親だ。
少女は親を助けようとする。
もう手遅れだが、それに気づかない少女。
少女には力がなくどうすることもできない。
少女は地獄絵図の中で泣くしかなかった。
ドン、
鈍い音が聞こえ、少女は振り返る
「バグ」
少女は恐怖した。
バグは少女に少しずつ近づいてくる。
少女は固まった体を気合で動かす。
『バグ、危険=死』
少女は走って逃げる。
周りは火の海、肺が焼けそうなほど熱い空気を大量に吸い、少女はただ走った。
空気は肺に入ることを拒み、咽る。
「うわ!!」
少女は死体に躓きこけた。
バグが少女に追いつき、見るに恐ろしい触手を振りかぶる
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁxxxxx@!”#$%&()&%&(’$%&$#%’&#$」
「はぁはぁ」
葵はベットの上にいた。
外はまだ暗く、深夜を示す。
相当な夢にうなされた葵は汗がすごく、極寒の日本だというのに寝間着はビショビショ。
イロが心配そうに葵を見る。
イロの手には一冊の本、イヤホンをして音楽を聴きながら、葵のPCのモニターの光を頼りに本を読んでいたようだ。
「だいじょうぶ?君」
そうイロが言う。
「大丈夫、夢にうなされるなんて、いつ以来かな?」
そう葵は震えた声で言う。
夢は起きれば忘れる、だが今回は違った。
鮮明に思い出せ、匂い、音、光景、痛みまで軽く葵の体に焼き付き、脳から離れようとしない。
「貴女でも悪夢ってみるんですね」
そうイロがいう
「私も驚いてる、4歳の時以来な気がする、こんな経験」
葵はそういう。
だが、これだけで終わらなかった。
ふとした時に、脳をよぎるようになったのだ。
葵はそのたびに軽く額に汗をかき、身震いする。
その夢?妄想?が何なのが葵は分からなかった。
~~~続く~~~
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