護衛隊員1人だけってマ?
粒子化…噂では『最高級』の類だったはず…。
この世界ではスキルに「級」がある。
一番高いのが「最高峰級」『勇者』はここの級だ。
二番目が「最高級」『粒子化』はここ。
三番目が「普通級」
四番目が「最低級」
そして一番低いのが「最底辺級」『採掘師』はここ。
そういえば採掘師ってどんな能力があるんだろう。
今さらながらに気づくショーテル。
「…洞窟に行ってみるか…。」
ショーテルの家の近くには元々鉱石採掘として掘られていた洞窟がある。
今は鉱石は要らない存在だとして洞窟は放置されている。
洞窟に入るとショーテルに変化が起こった。
「ん?あれ、?体が軽いぞ…!」
これって…
「洞窟入ったら…身体能力上がる系のやつ!?」
鉱物が要らなくなったこの世界では「採掘師」の能力をバカにしていた。
洞窟に入るだけで身体能力が上がるなんて…と。
いつの間にか「採掘師」の名前だけで要らないものだと思われるようになってしまい、しまいには「採掘能力が上がる能力」と認識されるようになっていた。
本当に身体能力が上がっているのか確かめるためにそこら辺に落ちていた岩を持ってみた。
「…」
軽々と上がった。
試しに洞窟の外に岩を投げてみた。
「…」
隕石の如く吹っ飛んでいった。外では騒ぎが起こっている。
周りの人にバレないようにこっそり家に帰ったら、
「あ、お邪魔しています。」
さっきいた粒子化使いだ。
「あぁ、今お茶出しますね…。」
「お構いなくー」
ガチャガチャと食器を鳴らしながらお茶を用意する。
「あの…。色んな人に底辺スキル護衛隊の護衛隊員を頼んだんですけど…。」
軽く流しながら粒子化使いの話を聞く。
「皆さん『気味が悪い』『怪しい』などの一言を吐いて家の中に閉じこもってしまったんですよね…。」
ん?それってつまり…。ショーテルは頭で考える。
「えっと…それってつまり…」
作り笑いを浮かべて尋ねる。
粒子化使いも困った笑みを浮かべて言いにくそうに口から言葉を出す。
「護衛隊員0、隊長ただ1人です…。」
おいおいマジかよ…。1人で何できるんだ。
1人で誰かを守れるわけ無いだろうが…!?
こいつ頭おかしいんじゃないか??
頭の中で混乱した言葉が浮かぶ。
最終的に出た言葉はこれだ。
「は?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます