巣立ち③

まずは自分のハントのスタイルを決めるんだってお父さんが言ってたな。それに合わせてパーツやウェポンを作るって。


ボクのハントスタイル?う~ん……、とりあえず初心者って事だな。ハントに関して得意な事は今の所無い。お父さん、お母さんと一緒に狩りに行ったことはある。けど、サポート的な行動はしたけどメインで戦闘をしたことは無い。


とりあえず強いとは言えないだろうな。


となれば……


「遠距離からの狙撃かな……」


レシピのカテゴリからライフルを選択。


思ったよりも数は出てこないな。


威力は無いけど数を当てるか、威力が高いので一発で仕留めるか。


「よし、これにしよう」


選んだのはGRG13と言う名前の実弾ライフル。1発の威力が高くてブレが少ない。でも連射には向かないらしい。


他にもいくつかジェネレート出来るライフルがあった。その中には連射の効くフォトンライフルもあったけど、対アライフなら絶対に実弾だってお父さんが言ってた。


多くのアライフはフォトンフィールドを展開してて、フォトンタイプの弾丸はそのフィールドで削られ威力が半減以下になるらしい。だからフォトンフィールドの干渉を受けない実弾タイプが向いてるって訳。ただし接近戦においては、さすがに鋼鉄のアライフに対して鉄製の剣ではほぼ歯が立たない。接近戦ならばフォトンソードでアライフのフィールドを削り取りながら斬り込まないとダメらしい。


まぁボクは接近戦には向いてないと思うからいいか。とりあえずボクのPAにもフォトンフィールドを装備させなきゃね。


ピピーピピーピピー


さっきのアライフとカロリーバー製造機のジェネレートが終わった。ずいぶんと間の抜けた通知音だな。


カシャカシャカシャ……


3体のアライフが自分でジェネレーターから出てきた。なんかウロウロしてるな。

見た目は蜘蛛みたい。実物の蜘蛛も何回かは見た事があるから似てるのは分かる。


「とりあえずさっそくお願いするよ。行ってきてー」


一瞬こっちを見たかと思うと、3体のアライフは壁に向かって進んだ。と思ったら壁際でウロウロしてる。

あ、そこドアだったのか。良く見たらドアの下部に小型アライフ用の小さな出入口がある。そのすぐ横に操作板。


「ごめんごめん、今登録するねー」


ボクがアライフ登録を設定。綺麗に3体整列して待ってる。で、1体ずつ個体登録を済ませ小さな出入口から外へ出て行った。


よし、じゃカロリーバー製造機の設置の前にライフルをジェネレートし始めよう。

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