第145話 あの子のため

「黒字にしなくちゃいけないのは分かってる。だから、俺は考えたんだ。最初の方は赤字から改善されなくたって良いって。」


「はぁ?赤字から改善されなかったら、結局のところ経営が成り立たないぞ。そもそもこういう飲食業で全てが全て黒字になっているわけではないが、赤字経営が続くのを認めるところはどこにもないぞ。」


「分かってる。だから自分なりにその期間を使って改善案を出そうと思うんだ。改善案と言っても、最初は効果が出にくいと思う。だけどその期間も自分のためだと思えば、ある程度は覚悟できる。」


「…そうか。だとしても問題は残るぞ。お前がやってきたこの業界は、経費等の計算も行わないといけないんだ。その計算を全て完璧に行った上でお前は赤字から黒字に変えないといけないんだぞ。」


「それくらいの覚悟はできてるって。」


儂はこの話を聞いてから悩んだ。悩みに悩んだが、今までとは違う何かを感じた。だから今回まで助けることにした。

正確には今すぐ助けるわけではない。


「その覚悟は本当なんだろうな?」


「あぁ。今までとは違って途中で投げ出したりとかは絶対にしないよ。俺の夢であり、自分の職業だからね。趣味でやって来たものとは違って、頑張りたいんだ。」


「わかった。そこは認めよう。」


そういった所で彼女が話しかけてきた。


「私からもお願いします。私もしっかりと手伝いますので、支援してあげてくれませんか?」


「…そういう話は今度にしてくれないか?それより…当初の予定は達成することが出来たし、これ以上儂がここにいる必要はないな。さっさと出ることにしよう。ここに居ても無駄に気を使わせてしまうだろうからな。」


「その…」


「分かってる。一度は止めたが、元々考えてはいたんだ。いつかはまたそれに値するような事をしてあげようとな。まぁ絶対ではないがな。」


「ありがとうございます。」


「…良い。それよりも、しっかりと叶斗に謝るんだぞ。そこだけはちゃんと果たしてくれよ。」


「分かってます。」


「俺もそこは分かってるよ。ちゃんと時間を作ってしっかりと責任は果たすつもりだよ。」


「それならいい。それじゃあな。」


そう言って儂は店の外へと出た。当初の目的として、今後どういうふうにしていくのかを聞くという物があったがそれを聞くことが出来たので良かった。


今後、約束を違えるようであればそのときはそれに応じて対応をすればいい。今はなにか行ったりする必要はないだろう。だが儂にも思うところはある。


あいつらが本当に謝罪をしてくれるのだろうか?しっかりと謝罪をしてくれるのであれば、一向にかまわないのだが儂からの支援を引き出すためだけに謝罪をするというのであれば…それは許されないことだ。


もしそういった事態に発展した場合、さらにあの子に負担をかけてしまうことになる。そうなったら儂はあの子に顔向けが出来ない。


あの子のためにも、事前にチェックをしたほうが良いだろう。勿論儂自身のためでも有るが、ちゃんとチェックをしておいてなにも損はないだろう。

















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お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!


今日も見てくれてありがとうございます!!

小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)


当分は深夜に投稿することになると思います…


若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです


ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!


リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜



10~




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なんか会話ばっかりになってしまってすみませんでした…

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