第136話 隠し事
「なぁ父さん…一体誰と話をしてたんだよ。答えてくれよ。」
「…お前が知る必要はない。今はそんなことよりも、これからどうするかについて儂に説明をするべきなんじゃないか?」
車に戻り、話しかけてきた息子にそう言葉を浴びせた。息子はどうやらこの事態を甘く見ているらしい。なんとか話をつけてくることが出来たから良かったものの、かならず解決するわけではない。結果を聞くまでは気をつけて置かなければいけないだろう。
「さてと…お前がこれからどうするのか見極めさせてもらおうじゃないか。まず話を聞きたいのだが、お前はどうしてこんな行動に出たんだ。金はしっかり与えていたじゃないか。足りないなんてことは起きないはずだぞ。」
「…」
「だんまりをしている場合じゃないだろ‼お前は儂から金を借りているんだ‼説明責任を放棄するんじゃない‼」
「その…さっきも言ったけど、いろいろと使い込んじゃって…」
「具体的には何に使ったんだ。例えばだが、調理に必要なものを買ったというのだったら…まだ分からなくもない。調理器具と言うか、器具の中には値段の高いものもあるからな。だがそういうわけじゃないんだろう?」
「…はい。」
「言ってみろ。何に使ったんだ?」
追及すると、顔色を悪くしつつ渋々と話し始めた。
「その…賭け事に使ったわけじゃないんだよ?」
「まぁ普通だよな?儂から赤字分の補填をしてもらっているんだから、その金を使ってまさか競馬やらに使ったりすることはないよな?」
「それは大丈夫。さすがにそれはしてない。」
「それなら良い。もし、しているんだったら金輪際関わりを絶とうと思っていたぞ。そうならなくてよかったぞ。だがな、お前には呆れたよ。」
「…ごめん。」
「はぁ…それで?」
「えっと…その…思った以上に赤字が多くて、それで大半が消えちゃったんだ。」
「そこまでは分かる。だって、そうなったとしてもしょうがないと思っていたからな。だが、少しは残るだろう?すべてを使い切るということはなかったはずだ。」
「もちろん最初の方はそうだったんだよ?もらったお金出し、ましてや赤字を補填するために出してくれたおカネだって。それ以外に使うようなことは合ってはいけないんだって。」
「そこまで理解している上で、やってしまったと?」
「うん…最初の方は自分の趣味に少し使ってもいいかなって思ってさ。少額だったら、最悪バレてもごまかせるし、なんとかなるって思ったんだ。」
「はぁ…本当にバレないとでも思っていたのか?」
「思ってたらこんなことにはならなかったよ。」
「まぁそれもそうか。良いか?お前がしたのは他人の信頼を裏切る行為だ。お前は自分の舌行為のせいで、自分のことを苦しめているんだ。」
「…それはそうだけど。」
「だろう?取り敢えずお前は反省しておけ。」
これ以上、何かを話すことはなかった。それよりも今はどうなっているかが気になるところだ。
もし、成功しているのであれば…メールが来るはずだが、まだ数分しか経っていない。まだメールが来なくてもおかしくはないだろう。
もし問題が起きた時には、同じようにメールをするなり指示を出しておいた。
これで大丈夫だろう。だが、まだ心配だ。
本当にこれで全てなのだろうか?と…もしかするとまだなにかを隠しているのではないかと思ってしまった。
「…1つ聞いておきたい。」
「何?」
「お前はもうこれ以上、何かを隠しているってことはないよな?」
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※以前より告知していたリメイクverの作品を投稿しました‼
こちらのリンクから飛べるので是非見ていってくださいね‼
https://kakuyomu.jp/works/16817330668061640796
お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!
今日も見てくれてありがとうございます!!
小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)
当分は深夜に投稿することになると思います…
若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです
ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!
リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜
10~
新規小説です‼よかったら見ていってくださいね‼
https://kakuyomu.jp/works/16817330668848444155/episodes/16817330668861468769
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