第134話 真実が明かされる時
「なん…だと?すまん。もう一度言ってくれ。」
「もう一度言うね。父さんは良くない所から金を借りているんだ。おじいちゃんはこの事…知らないでしょ?」
「あぁ知らないな。説明してもらおうか?」
おじいちゃんから先程までの厳しさと優しさが混じった視線から、怒りが大半を占めている視線に変わったのを感じた。相当怒っているのが分かる。
「その…」
「なんだ?言ってみろ。」
「おじいちゃんからもらったお金は…その、いろいろなものに使ってしまってもう殆ど残っていないんだ。」
「何?詳しく説明しなさい。変な所から金を借りてしまっているのなら、それは早急に対処しなければならない。あれほど、相談に乗ってやったのに恩を仇で返して…何てことをしてくれたんだ!!」
「…ごめん。」
「謝ればそれで良いと思っているのか‼今回は叶斗がこうして言ってくれたから良かったものの、お前だけだったら絶対に言わなかっただろ‼今だって面倒くさいことになっているに違いない。どこから借りたのかを教えろ‼」
「えっと…俺の家から数十分の所にあるんだけど…」
「はぁ…もう良い‼お前は着いてこい‼今から話をしに行くぞ。そこが本当に危ないと困るからな。然るべき場所によってからになるが。叶斗。少しこっちに来てくれ。」
言われるがままに、おじいちゃんの前に行くとおじいちゃんは俺にこう告げた。
「良いか?これから儂とこいつは話をしてくる。取り敢えず話をしてくれて助かった。これで変なことになる前になんとかすることが出来そうだ。」
「それは良いんだけどさ…大丈夫なの?」
「心配するな。儂には旧来の友が居てな。そいつに今回は頼むとするよ。あいつは儂に借りがあるからな。そこをなんとか言ってやれば、やってくれるだろ。」
「…おじいちゃんが変なことに巻き込まれないんだったら良いんだけどさ。取り敢えず大丈夫って解釈で良いんだよね?」
「あぁ。安心しておけ。今日の夜までにはここに帰ってくる。それまであの子のことを頼んだぞ。」
あの子…つまり愛華のことだろう。答えは決まっている。
「分かってる。愛華のことは俺に任せて。多少の料理は作れるし、おじいちゃんが帰るのが遅れても大丈夫だよ。」
「安心だな。それじゃあ少しでかけてくる。」
おじいちゃんはそう言って、父さんの首根っこをつかんでどこかへと言ってしまった。さっき言っていた友達のところに行くのだろう。
俺も俺でやらなければいけないことが山積みだ。まだまだやらなければいけないことが残っている。
メディアに送ったメールも返答が来ているだろうし、いろいろと対応しなければ行けない。それに追加で、他にも様々な対応をしないと行けない。
「ん?誰か来たな。」
チャイムが鳴ったため、ドアスコープから外を覗いてみると愛華が居た。
すぐにドアを開けて中に入れて上げた。いつもなら自分で鍵を開けて入ってくるのにどうしたのだろうか?
「いつもみたいに鍵を使えばよかったのに、どうしたの?」
「ごめん…部屋の中に忘れちゃって。というかお兄ちゃん少し顔色良くなったね。何か良いことでもあったの?」
「あぁ。良いことがあった。悩みが少し薄れたよ。本当に助かったよ。」
「ふ〜ん…お兄ちゃんも結構悩んでそうだったから、悩みが解決したんだったら私は良いと思うよ?」
「はいはい。取り敢えず手を洗っておきな。その後は勉強だ。」
「え〜勉強やりたくないんだけど…」
「どうしたんだ?」
「だってまだ試験は先だからさ‼まだ良いでしょ?」
「まぁ成績をしっかりと出してるからな。別にいっか。」
「お兄ちゃん流石‼私のことよく分かってる‼」
「まぁな。さて…俺も一度休憩がてら飯でも作りますか‼」
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※以前より告知していたリメイクverの作品を投稿しました‼
こちらのリンクから飛べるので是非見ていってくださいね‼
https://kakuyomu.jp/works/16817330668061640796
お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!
今日も見てくれてありがとうございます!!
小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)
当分は深夜に投稿することになると思います…
若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです
ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!
リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜
10~
新規小説です‼よかったら見ていってくださいね‼
https://kakuyomu.jp/works/16817330668848444155/episodes/16817330668861468769
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