第133話 許されないこと

「なっ‼父さんが言ったんだろう?『謝って許されたら良い。』って‼」



「そんなことは言ってない‼儂が言っているのは、叶斗に対して一度誠心誠意謝ったのだからもう一度同じように謝れるよな?と言ったんだ。だれが子供に対して怒鳴っていいと言った‼」



「それは…」



「だろう?儂が許したのは、謝罪をすることだ。お前がしたことはこの子にとってものすごく負担がかかる辛いことだ。お前は自分のしたことの重さを理解しないといけないんだ。」



「そんな…じゃあ、俺への援助は?」



「援助?そんな物今まで与えてきたものを考えてみろ。お前にいくら渡したと思っているんだ?その金全てを使っているわけじゃないだろう?」



「…」



「…はぁ。お前には呆れた。呆れてものも言えんよ。具体的な金額については叶斗に黙っていたが、お前は儂のその計らいすら無駄にするんだな。」



援助の話自体は聞いている。だが、その具体的な金額は知らない。どれくらいもらっていたのか…おじいちゃんからそこについては、後ほど話すと言われてはぐらかされてしまったのだ。



「お前の事を思って、今まで援助をしてきたし助けてきたが、それもこれまでだ。叶斗にも知ってもらうことにしよう。」



おじいちゃんはそう言うと、俺の方を向いて手招きをしてきた。そして父親にも聞こえるような声でこういった。



「この馬鹿息子に今まで渡してきた金額…知りたいか?」



「うん。」



「やめろ…父さん辞めてくれ。」



「渡してきた金額…七桁だ。正確には一番大きい位が5以上だ。」



「…そんなに援助していたの?」



正直おどろきだった。たしかに、お店の赤字というのを賄うには大きすぎる金額だ。父さんが今まで何をしていたのかさっぱり分からなかった。



七桁…そしてその桁が5を超えるとするならば、お店の赤字を賄ったとしても大きく余るはずだ。例えおじいちゃんが援助として渡した金額が500万だとしても、それを全て使うということはないはずだ。



つまりここに父さんがやってくる事自体、何かおかしいのだ。何かしらの要因でそのお金を使わない限りここに来なくたってやっていけるはずだからだ。



「父さん。正直に言って。何にその金額を使ったの?少なくとも赤字を補填するだけじゃないでしょ?それにお店だって黒字と赤字の日があるはずだよね?必ず赤字になっていたわけじゃないでしょ?」



「ずっと赤字だったら潰れてしまうから当たり前だ‼利益が出なきゃお店なんてやっていけない。」



「だったら、使用用途くらい言えるよね?最低500万でしょ?普通に考えればその金額をすべて使い切ることは難しいよ。一括ではないにしろ、おかしいと分かるよね?」



「それはそうだが…」



「だったら言えるでしょ?おじいちゃんだって気になるはずだよ。援助してくれている人にはそれくらいの誠意を見せるものじゃない?」



「…」



「まぁ大体予想はつくよ。おじいちゃんはびっくりするだろうね。」



「待て…待ってくれ。」



「駄目だ待たない。俺はおじいちゃんにもしっかりと話をしておかないといけないからね。」



俺は父さんの制止を無視しておじいちゃんにこう告げた。



「おじいちゃん。父さんはおじいちゃんに言わなくちゃいけないことを1つ黙ってるんだ。それはね…父さんが良くない所からお金を借りているんだ。」










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※以前より告知していたリメイクverの作品を投稿しました‼

こちらのリンクから飛べるので是非見ていってくださいね‼

https://kakuyomu.jp/works/16817330668061640796



お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!


今日も見てくれてありがとうございます!!

小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)


当分は深夜に投稿することになると思います…


若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです


ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!


リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜



10~




新規小説です‼よかったら見ていってくださいね‼

https://kakuyomu.jp/works/16817330668848444155/episodes/16817330668861468769










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