第131話 包み隠さずに

「それは…」



「包み隠さず教えて。もし嘘をつくようだったら、俺はもう絶対に許さないよ?まぁ大体予想は付いてるけど。」



俺は多少嘘を織り交ぜながら、父さんの顔を見て話した。父さんは明らかに動揺しているようで、表情が硬い。



「…もう言うしかなさそうだな。俺は父さんと話し合いをしたんだ。その時に約束をしてな。その約束を果たすために、ここに来たんだ。」



「ふ〜ん…じゃあ聞くんだけど、その約束って何?」



俺は父さんにとってつかれたくないであろう場所をついていった。父さんの癖は昔から知っている。嘘をつこうとする時、少し眉が下がるのだ。だからそこである程度判別することが出来る。



だが、今回に限って言えばおじいちゃんにある程度内容を教えてもらっているため、その癖を見せたとしても確信を得るための材料にしかならない。だが、総逝った情報一つ一つが重要だ。



「俺がした約束は、お前にもう一度心から謝るって内容だ。こういった物は明かさないほうが良いと思うけど、聞かれたししょうがないよね。」



「そうなんだ。俺は一度許したけど、もう一回許すとは言ってないよ?だって気持ちが変わるかもしれないじゃん。」



「それは…」



父さんは少し表情を歪めたが、すぐに素の表情に戻った。よっぽどもう1個の目標を達成したいのだろう。



おじいちゃん曰く、父さんは俺に金目的で謝るとのことだった。話を聞くと、なんでも赤字続きで相当大変な状況になっているらしい。最も俺にとってはもう関係のないことだ。



それに…たしか父さんはやばいところから借りているという話をしていた気がする。変なところから借りたら、何をされるかわからないのにそんな所から借りるなんて、何を考えているんだろう?



「はぁ…父さんはさ、俺がどういったか覚えてる?おうお互いにできる限り会わないようって言ったんだよ?」



「分かってる。でも謝罪の気持ちを伝えたかったんだ。俺がお前の話を聞かずに行動したせいで、苦しませる結果になってしまって申し訳なかった。」



「父さんが俺に対して謝罪の気持ちを持ってくれているのはわかった。でもさ、俺が本当に望んでいるのは謝罪なんかじゃないんだ。」



俺は椅子から立ち上がり、父さんの所に歩いていった。そして父さんに耳打ちをした。



「危険な所から金を借りているんでしょ。さっさと返してきてよ。」



「それは分かってる。でもその返すための金がないんだ。」



「ふ〜ん…じゃあその金を工面するために、今日は謝罪に来たってことでいいかな?」



「なっ…そんなことはない‼俺は少なくともそんな考えを持ってはいない‼」



「いや?俺はお金を持っていて、しっかりと交渉をすることが出来ればお金を貸してくれるであろうおじいちゃんに、取り入ろうとしているようにしか見えないけどね。それの足掛けとして、俺を利用しようとしているんだ。そうだろ?」



「そんなことはない‼」




「じゃあさ、おじいちゃんに俺が言った内容を伝えてみなよ。俺は闇金に手を出していて、それの返済をしたいんですって。おじいちゃんは貸してくれるかもしれないよ?」



「なっ馬鹿を言うな‼返済位は問題ない‼」



「じゃあお金は良いよね?自分で返せるってことなんだからさ?」



「そういうわけじゃ…」



「でもそういうことだよね?」








俺は父親に厳しい目を向けた。父親は俺から目を背けた為、話を聞いてるのか途中までしか分からなかった。





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※以前より告知していたリメイクverの作品を投稿しました‼

こちらのリンクから飛べるので是非見ていってくださいね‼

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お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!


今日も見てくれてありがとうございます!!

小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)


当分は深夜に投稿することになると思います…


若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです


ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!


リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜



10~




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