第130話 再びの対面
父親と会う時間が決まった。お昼の13時から、この家で話をすることになったらしい。もちろん、おじいちゃんが単独で決めたわけではなく、俺の健康状態などを考慮したうえでの時間だ。話し合いにはおじいちゃんも参加するらしい。
正確には、父親が俺に対して過激な発言をした場合即座に外に出すためらしいけど、父親の目的を考えてみれば、そんな状況にはならないとは思うけど…そばに居てくれるのは本当に嬉しい。
1人で話をするのは少し心細かったのだ。もちろん話す事は出来るけど、途中途中で様々なことがある。
そんな状況でも、頼りになる人が1人でも居てくれるだけでうれしいのだ。
それと、この話をしている時間は愛華が学校に行っている間の時間であり、ここにおじいちゃんの考えを感じる。おじいちゃんには、愛華にこの話を聞かせたくないという考えがあるのだと思う。
問題は当事者と、それに関係する人物だけで解決するものであり他者が介入するのを良しとしない。という考えをおじいちゃんは恐らく持っているのだろう。
そこに何か感じないというわけではないが、愛華だって家族だ。俺に優しく接してくれた1人であり、辛いときには助けてくれた子だ。話を聞いたり意見を言う権利はあると思うのだ。
しかし、元々話し合いをしようと考えていた時間は愛華が参加することの難しい時間であり、調整することが出来てもこれくらいの時間にしか調整できなかったと聞いた。そもそも今日は平日であり、愛華は学校に行っている。
本当であれば、愛華にも参加をしてもらいたいのだがおじいちゃんはそれを良しとしないだろう。先程の考えとは別に、単純にあの子を巻き込みたくないと考えているのだろう。
だが時間も迫ってきている…話し合いを済ませてこよう。
チャイムが鳴った。おじいちゃんが玄関の扉を開けて外にいた人物を迎い入れた。中には逝ってきたのは当然父親だ。
父親は俺の事を見つけたが、すぐに話しかけたりはせずにリビングの方へと向かっていった。おじいちゃんが父親の後ろから着いていき、俺もそれに続いた。
リビングに入り、テーブルに座った。父親とは対面する形だ。父親は俺がテーブルに座ったのを確認すると、すぐに話しかけてきた。
「…久しぶりだな。」
「2週間ぶりかな?まぁいいや…それで要件は何?俺は必要な事以外、もうあんたには頼るつもりはないんだけど。」
これは俺の考えだ。こうやって突き放すような発言をした際に、父親がどういう風に出てくるかを観察するという目的がある。この状況で、俺に対して罵声を浴びせるようであればすぐにおじいちゃんが外に出す予定だ。
どう出てくるか観察していると、父親は以外にも怒ったりはせずにその場でうつむくだけだった。
「もちろん。お前の怒りは分かる。それに一度和解したんだ。それに対して何かを言ったりすることはないよ。」
「じゃあ今日はなんでここに来たのさ?目的は?」
「目的はもう一度謝罪をするためだ。一度謝罪をしたとしても、お前にとっては完全に許しを与えたかと言うと話は別だろうからな。」
「ふ〜ん…そうなんだ。」
本当の事を言ったら良かったのに…包み隠さずに話をすれば何も問題はなく話を進めることが出来たのだが、隠そうとするのは評価を下げることにつながる。
「…父さん。何か俺に隠してる事あるでしょ。」
ここで篩いにかけることにしよう。真実を話したうえで、謝罪をするのであれば俺は許し、虚偽の発言をするのであれば絶対に許さない。
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お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!
今日も見てくれてありがとうございます!!
小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)
当分は深夜に投稿することになると思います…
若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです
ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!
リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜
10~
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https://kakuyomu.jp/works/16817330668848444155/episodes/16817330668861468769
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