第128話 父と父

「それは俺も分かってるんだ。だけど、それも踏まえたうえでお願いしたいんだ。」



「…だったら息子といえど、誠意を見せるべきじゃないか?金の貸し借りというのは互いに信用がなければ叶わない。例え、親子であったとしてもそこはしっかりとするべきだろう?」



「分かってる。…金を貸してください。お願いします。」



「…そうは言ってもな。じゃあまず1つ目の質問をさせてもらう。今まで、俺はお前にどれくらい貸していると思う?」



「えっと…1月で数万から数十万だし…100万を超えてると思う。」



「はぁ…そういう所だ。話をしてくるんだったら、今まで自分がどれだけの金額を借りているのかというのを把握していなければ駄目だろう。」



「…」



「まぁ良い。お前が今まで俺から借りた金額は500万だ。分かるか?それだけの金額を俺はお前に貸しているんだ。借りているものは、返すのが当たり前だろう?お前はどうするつもりなんだ?」



「それは…」



「どうせ無理なんだろう?お前のところはもう数年の間、赤字が続いているんだろう?お前はどうやって、俺から借りた金額を返すことが出来るんだ?」



「…無理です。」



「そうだろうな。だからお前にはチャンスをやろうと思う。」



チャンス?一体どういうつもりなのだろうか…



「あの子にちゃんと謝罪をしたか?」



「あぁしたさ‼俺が悪かったってな。」



「一度謝ったんだろう?だったらもう一度、俺の目の見える範囲でしたって構わないよな?一度謝ったんだもんな?」



俺は少し悩んだものの、謝れば許される上にお金を借りることが出来る。損はないはずだ。それにしっかりと謝罪すれば、問題ないんだ…これはチャンスだ。



「わかった。ちゃんと謝る。一度謝っているけど、もう一回謝れば良いんだろう?」



「あぁそうだ。だが、ただ謝ればいいというわけではない。しっかりと誠意が伝わらなければ俺は絶対にお前に金を貸したりしない。これは元々決めていた事だ。」



「分かってるよ。」



「それなら良い。だがな、1つ言わせてもらおう。お前はちゃんと謝れるのか?今さっきの会話を聞く限り、どうも謝ればいいとだけ思ってないか?」



「そんなことはない。俺だって自分が間違ったことをしてしまったら、それを謝るくらいは出来る。本当に申し訳ないという気持ちはある。」



何も調べもせず、話もせずにあんな事を言ってしまったことは本当に悪いと思っている。本当だったら息子のことを信じてあげなければいけなかったのだ。



「ふん…お前は結局そういう男か。俺が言いたいのは、あの子がどれくらい辛かったのかその一片でもお前も味わえという話だ。俺がお前に毎月金を出さなくなったのもそれが理由だ。」



「…分かってる。」



食事を取りながら話をしていたが、あまり食事を美味しいと感じることは出来なかった。だが、今日話をしたことによって父さんとの確執を多少はなくすことが出来た。これを機にして上手いこと伸ばさないと…



俺は自分の店を最悪畳まなければいけないと考えていたが、そうはならなさそうだ。最悪の状況を考えていたものの大丈夫そうで安心した。



だがこれからは様々な対応をしなければいけない。まず目下はあの子に謝るところからだ。そこをしなければまずどこも始まらない。









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お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!


今日も見てくれてありがとうございます!!

小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)


当分は深夜に投稿することになると思います…


若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです


ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!


リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜



10~




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