最終決戦~終幕~

第112話 終幕へと近づく足音

「教頭先生。もう話はすみました。ここでこれ以上追求しても意味はないです。」



俺はその後に部屋の中に招き入れた教頭先生にそう告げた。もちろん教頭先生は最初こそ反発していたが、俺の必死な説得になんとか納得してくれたようだ。それと教頭先生の後に入ってきた三人にも教頭先生からその話が伝えられたようだ。



三人も教頭先生と同様、完璧に納得しているようではなかったが今は納得してくれたようだ。これからは俺の時間ではなく、三人と黒瀬による話し合いの時間だ。



「教頭先生。外に出ましょう。少なくとも今の黒瀬であれば変な行動はしないはずです。」



「…君がそう確信しているということは、あの中で話し合っている時に何か彼に思うところでも有るのか?もし彼になにか思うところがあるのであれば、私から何か言っておこうか?」



「いえ…ただ、人って他人のことをこうだって決めつけて思い込んでるんだな…と思いました。最初から他人のことを決めつけずに、深く関わっていく事が大切なのかな…と思うところもありました。」



「彼と何があったのかは分からないが、君にとっていい方向に事が進んでいるのであれば、それ以上私が追及することは出来ない。君がやりたいようにすれば良い。」



三人と黒瀬が話を終えるまでには時間がかかるだろう。その間に俺は教頭先生に話をして置かなければいけない事がある。



「教頭先生。1つお伝えしたいことがあります。」



「なんだ?私に出来ることであれば大抵のことは協力することが出来る。なんでも言ってくれ。」



「それでは…1つ教頭先生に黒瀬と話をした時の事を言わせてもらいます。」



俺は黒瀬と話した内容を、ほぼそのまま話した。教頭先生は話の内容を聞きながら、頷くばかりでこちらの話を聞いているのか分からない。



「…という話をしてました。」



「わかった。大体話していた内容については把握することが出来た。それで?私にお願いしたいこととは…一体何かね?」



「…教頭先生は、もしかしたら俺の事を思ってすぐに何か手を打とうとしたはずです。用意した録音機を使って、もし話の途中でイジメを認める発言をすればそれをもって警察に言いに行きますよね?」



「そうだな。もとよりそのつもりだったが…なにか不味かったのかな?」



「いえ。不味いというわけではないんですが、この問題はあくまで私自身の問題です。なので教頭先生の力も借りてここまで来た身なのに申し訳ないんですが、手続きなど必要な物は全部自分でやりたいんです。」



「…そういうことなら大丈夫だ。たしかに私はすぐにでも証拠とともに警察署にでも行くつもりだったが、こうも頼まれると気が変わった。とりあえず私は勝手に行動しないと約束しよう。」



「本当ですか!?」



「あぁ私は約束を違えたりしない。ただ、手続きなどで大人の力が必要な時は私の事を呼ぶなりしなさい。それか、君の家族を頼りなさい。君自身の力だけじゃどうにもならないことだって世の中にはあるからね。私から言えるのはそれだけだ。」



教頭先生には少し申し訳ないことをしたなぁ…と思いつつも、教頭先生がそう言ってくれたのだし。と割り切って俺は考えていた事を行動に移すことにした。










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若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです


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10~




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