第85話 証拠は?

「ほう…それでそこの彼が切原くんですね?」



「そうです。ほら切原君、教頭先生に挨拶をしてください。この方は現在校長先生の代理を勤めている方です。」



「…こんにちは。」



「こんにちは。とりあえずどんな経緯でイジメに発展したのか…話を聞かせてくれるかな?というか…聞かせてくれないと困るんだけど?」



「…はい。イジメの経緯について話せば良いんですよね?」



「あぁそのとおりだ。我が校の生徒に対してしたイジメは許されない。たとえそれが中学校の時の話だとしても、我が高校に入ってきたのであれば私を含めた教員が対応しなければいけない話だからな。」



そこからは教頭先生による話と、切原による話が続いた。切原は教頭先生に俺の事をイジメたことについての謝罪から始まり、ひたすら言い訳を言い続けた。



「…って事があって、俺は…」



「そうか。だとしても人のことをイジメてもいい理由にはならないよね?それに1つ言わせてもらうんだけど…どうしてこのタイミングで話をしようと思ったのかな?理由を聞かせてくれると嬉しいんだけど…」



教頭先生がそう言うと、そこに割り込むかのようにして切原の母親が話しかけてきた。



「それがですね…私の家にこんな物が届いたんです。こんな物が届いてからというもの…この子が不安そうにしているので何があったのか聞いたのですが…こういうわけなんです。」



「なるほど…この手紙を出してきた人間に心当たりはありますか?」



「えぇ。私は眼の前の彼…いやここでは黒金くんと言ったほうが良いかしら?あの子が私達の家に来てポストにこれを投函したと思います。」



「なるほど…それで証拠はあるのですか?」



「証拠と言えるのはおもに2つ…1つ目として、まず私達の家を知っていることね。私達の家を知っている人数は限られるわ。」



「なるほど。たしかに住所を知っている人間は限られますね。ですがどうしてそれが彼だと断定する証拠になるのですか?」



「いじめられてたんだから、逆恨みでこんな手紙を持ってきたっておかしくないでしょ?それにもう一つ理由があるって言ったわよね?」



「あぁそうでしたね。どうぞ仰ってください。」



「それではもう一つ…それは目撃情報です。」



「目撃情報?というと?」



「この手紙がポストに投函されていた日…黒金くんを見たっていう声が上がっているんです。黒金くんがこの手紙をポストに出したのは明確です。」



「ふむ…それだけでポストに手紙を出したのが、黒金くんだと決めつけるのはおかしくないかな?だって通学に関して言えば、同じ理由だろう?そのことを考えれば、黒金くんがそこにいようが居まいが関係ないと思うんだが?」



「あなたはこいつを庇うつもりですか?うちの息子に脅迫めいたことをして…こんなこと許されると思っているのですか?」



「はぁ…貴方が何を言いたいのかはわかりませんが、とりあえずその荒い口調は直してください。」



「…それはそうね。でも言わせてもらうけどやっぱり私はこの黒金君がこんな事をしたと思っているわ。」



「貴方が黒金くんのことを疑うのであるば…私からも言わせていただきますが、私は先程どうしてあなた達はこのタイミングで来たという趣旨の話をしましたよね?どうしてか…それは高校における成績に何かしら影響するからではないですか?」



教頭先生がそういった途端、切原とその母親は思いっきり顔を強張らせていた。これは図星ということだろうか…



「図星…ですかね?まぁなんであれ、私個人の見解としては彼があなた達のことを許すとは到底思えませんけどね。あなた達がどれだけ甲斐甲斐しい努力をしようと、彼には届かないでしょう。」









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!


今日も見てくれてありがとうございます!!

小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)


当分は深夜に投稿することになると思います…


若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…


恋愛要素は少し遅めに登場しますのであしからず!!


他視点と表記するのではなく、詳細を書く方向で進めることにしました!!


さぁ…だんだんと盛り上がってきましたよ!!何やら怪しい雰囲気…これから先どうなるのでしょうか!!


ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!


リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る