第83話 今日この日
俺は本当は行きたくもないけれど、学校に向けて足を進めていた。切原の両親が考えることだ…どうせ碌なことではないのだろう。もしかしたら俺に危害が加わるかもしれない。教頭先生が庇ってくれるかもしれないが、怪我をする可能性がある。
「はぁ…何を考えているのかはわからないけど、形だけでも謝罪をしようという気持ちになったのなら、俺は嬉しいな。でもあいつのことだし、母親に言われたから謝りに来たんだろうな…」
あいつはマザコンというわけではないけれど、相当やばいやつなのには変わりない。母親に関わってくることになると過剰に反応するような気もする。
「まぁ今はそんな事を気にしなくてもいいや。それよりも…」
俺は学校の門の前にたどり着いてしまった。中では複数人の学生が部活動に励んでいるのが分かる。俺は部活動をしているであろう数人の間を縫って学校の中に入っていった。
学校の中はどこか暗いような印象を感じた。なんというか活気がないように感じるのだ。そう感じるのは俺だけかもしれないけれど、すれ違う生徒もどこか顔色が悪いように見えた。
「ん?何かあったのかな…」
俺は心配になりつつも教頭先生が待っている場所へと向かった。教頭先生と待ち合わせた場所は、校長室ではなく空き教室だった。
俺が空き教室の中に入ると、三者面談をするときのような形状に机と椅子が並び替えられており、それも結構な距離離れているのがわかった。相手側が激高してこちらに何かをしてくるのを少しでも遅くするためだろうか?
「おはようございます教頭先生。」
「あぁおはよう。相手側は後10分程度でつくそうだ。謝罪をする側がこちら側よりも遅いというのはどうなのかと思うけどね。」
「まぁ良いじゃないですか。それにこれは俺とあいつ…切原との問題です。教頭先生は不測の事態に備えておいてもらえると幸いです。」
「そうだな。相手側がもしなにかしてこようものなら、準備しておいたこの刺股で取り押さえるから安心したまえ。」
「さすまたですか。」
「あぁそうとも。本来の目的にも沿っているし、問題ないだろう?」
確かに切原が激高したら刺股があればなんとかなるかもしれない。あいつは高校生といえど、頭はあまり良くない。刺股で取り押さえればどうとでもなるだろう。
「ありがとうございます。こんなものまで用意してくれて…」
「良いんだ。我が校の生徒を守るのは当然の義務だろう?こんな事すら分かっていなかった前任の校長には、私が直接手を下したいくらいだったぞ。」
「直接手を下すなんてしないでくださいよ。そんな事をしちゃったら、教頭先生が逮捕されちゃうんですから。」
「流石にそんな事をするのは社会人として間違っているというのは分かっているからね…流石に実行に移したりはしなかったが、それくらいの覚悟があると思ってくれ。」
「ありがとうございます。先生にそう言ってもらえるだけで俺は嬉しいです。ちなみになんですけど、切原…じゃなくて高校名ってわかりますか?」
「高校名?…あぁそういうことか。少し待っていてくれ。すぐに持ってくるから、その場で待機していてくれ。」
俺がその場に待機して数分経つと、先生がやって来た。その手には紙のようなものがあり、それを俺に向けて手渡してきた。
「これが君の望んでいるであろうものだ。詳細な情報まで書いてあるから、しっかりと見ておいてくれるとこの後にも役立つだろうから是非覚えておいてくれ。」
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お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!
今日も見てくれてありがとうございます!!
小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)
当分は深夜に投稿することになると思います…
若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…
恋愛要素は少し遅めに登場しますのであしからず!!
他視点と表記するのではなく、詳細を書く方向で進めることにしました!!
さぁ…だんだんと盛り上がってきましたよ!!何やら怪しい雰囲気…これから先どうなるのでしょうか!!
ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!
リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜
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