第71話 悪意の増幅(元校長視点)
警察に突き出され、散々な目に合ったもののなんとか自宅に戻ることができた。しかし近所からは俺の事を悪く言う声しか聞こえてこない。それに加えて家族の関係は冷え切ってしまった。
校長という職業のお陰で今まで様々なことをすることができていたものの、その権力を一気に失ってしまい俺は生活も自堕落になってしまった。
「はぁ…酒だ。酒をもってこい。」
「あのねぇ…あなた最近それしか言っていないじゃない。お酒に溺れて恥ずかしいと思わないわけ?娘もいるのよ?すぐに再就職してお金を稼ぐなりして頂戴。」
「無理に決まっているだろう…俺は校長ではなくなった以上今までの生活を送らせることはできないのは目に見えているし、他にも様々なものを売っても足りるかどうか…」
「貴方のそれはパチンコに行く代金に消えるじゃない!!あなたのせいで家庭がおかしくなって言ってるのわからないわけ?貴方があんな事件を越さなければ、私達は今まで通りの生活を送ることができていたのよ?」
「それについてはまこと〜に申し訳ないと思っている。」
「はぁ…どうして貴方みたいな人と結婚しようと思ったのかしら、貴方と結婚したことは私の人生で一番の恥だし黒歴史だわ。」
「おいおい…結婚した当初はあんなに幸せそうな顔をしていたじゃないか。そんな顔をするのは許さんぞ〜」
「…もういい加減にして。お酒に溺れるのは勝手だけど、今までみたいに最低限お金を稼ぐなりしてしっかりと社会人としての役目を果たしてちょうだい。」
「それは無理だな〜だってもうすぐ教員免許を止められるだろうし、再就職なんて無理だね〜」
「今までずっと我慢してきたけど、もう我慢出来ないわ。あなたとは離婚します!!指輪をここにおいていくし、離婚届に後はサインしておいてちょうだいね!!」
「何を言ってるんだよ〜俺をここにおいていくなんて許さないぞ〜」
「こんな時にもずっと酔ってて…この人は恥ずかしくないのかしら。もう良いわ。娘を連れて実家に帰るから。」
その言葉を最後に俺は意識を失ってしまった。そして次の日…俺は必死に妻と娘を探した。
「おいどこにいるんだ?早く飯を作ってくれよ〜」
しかしどこを探しても居ない。一階を探し、二階を探すももぬけの殻だ。もしかするとだれかに誘拐されたんじゃないか?という想像をしてしまうほど、俺は今日頭が冴えていた。
しかし昨日の記憶が全くない以上、妻と娘の気に障るような発言をしてしまったのかもしれない。もしそうならすぐに謝らなければ…
そう考えている時だった。ふとリビングの大きなテーブルにおいてある紙が目に入った。
「ん〜何々?離婚届?はっ?」
脳が理解を拒んで俺はこの紙を直視することができなかった。直視していたら、脳が壊れそうなほどの痛みを感じるからだ。
「一体どういうつもりなんだ!!それにあの子を勝手に連れて行くなんて…これはれっきとした誘拐じゃないか!!あいつは誘拐犯だったのか!!」
俺はその場に立ち尽くして、紙を手に持ったまま固まってしまった。しかし俺の心のなかからフツフツとした悪意が吹き出てきた。
「…こうなったのも全部全部あのガキのせいだ!!アイツのせいで俺は職を追われて、家族もおかしくなってしまった!!酒を飲んで酩酊状態だったことは確かに申し訳ないが、それでもいつものことだっただろう!!」
昨日の会話の内容を殆ど思い出すことはできないけれど、俺がなにか悪いことをしてしまったのだろうか?
「俺の言動が悪かったにしてもこの原因を作り出したのはあのガキだ。あいつを潰さないと気がすまない!!」
俺は家族の居ないこの家のリビングで、必死に悩んだ。しかしどうにもいいアイデアは思い浮かばない。
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当分は深夜に投稿することになると思います…
若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…
他視点と表記するのではなく、詳細を書く方向で進めることにしました!!
さぁ…だんだんと盛り上がってきましたよ!!何やら怪しい雰囲気…これから先どうなるのでしょうか!!
ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!
リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜
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