第69話 手紙の主は?(中野家/母親視点)

黒金叶斗がポストの中に手紙を投函した数十分後、それぞれの家の母親は投函された手紙に気づき自室で手紙の内容を確認していた。


中野の母親はこの手紙の差出人に心当たりがあった。





「これって…もしかしてあの時の子かしら?名前は覚えていないけど…たしか家の子が迷惑をかけてしまった子のはずよね…」


私の息子は小学校3年生位の時から、一人の同級生にイジメをしていたらしく学校に何度か呼び出されて説教をしていたのはいい思い出だ。


最近は勉強も部活動も真面目に励んでいるらしく、成績も優秀で部活動でも活躍していると聞いていることが多かったから、この手紙が届いて私は少し動揺していた。


と言っても高校生になってから、部活動で毎日毎日夜遅くまで運動をしているらしいけれど先生曰く、前々から部活動に参加せずに帰宅していた時があったそうだ。


でも家に帰ってくるのは決まって夜だし、先生からその話を聞いてからどこかおかしいとは思っていた。


でも真面目に部活動に励んでいるのは先生も知っているし、特に問題視はしていないようだった。


そのことについて息子に話を聞こうとしても、息子は何も話そうとせず私の質問には何一つ答えてくれなかった。


もしかして何か巻き込まれているんじゃ…と思ったこともあった。でも私は少しこの手紙を見てから思ってしまったことがある。


『もしかしてまたイジメをしているんじゃないか?』と…


自分の息子にこんな事を言うのは少し申し訳ない気がするけれど、小学生中学生とイジメをしてきたあの子のことだからもしかしたら…と思ってしまうのだ。


この手紙に書かれていることは、息子から受けたイジメについて詳細な内容が書かれていたのだ。そしてその手紙の最後には、息子にと書かれてあった。


それに加えて母親もしくは父親自ら息子に甘い対応をせずに、厳しい対応をするならば最悪の事態を引き起こさないと書かれてあった。


「これってつまり…私達親が甘い対応をするなら、それ相応の対応をするって事よね?」


息子とは言えイジメをしてきた子なのには変わりない…でも、甘い対応をするなと言われても、イジメについては1年くらい前の話なのだ。その件について何度も話し合いをしたし、もらっていた推薦もいくつか取り消されるなどそれなりの対応をされたのだ。


それだけでもなかなかに大変だったのだが…それ以上に厳しい対応をしろということなのだろうか?


「…私があの子に厳しい対応をしなければもっと厳しい対応をするとこの手紙にはかいてあるけど、どうせ脅しなんだし問題ないでしょ。そもそも私が厳しい対応をしたかなんてどう調べるっていうのよ。」


私は手紙をゴミ箱の中に捨てて手紙を出してきたであろう人物のことを頭の中に思い浮かべていた。6年の間で私の息子がイジメをした人間は限られている。


その内の誰かがこんな手紙を送ってきたのは容易に推察できる。


「…しっかりと私が守ってあげなくちゃ。」


息子は中学生から高校生に上がるタイミングで何かに取り憑かれていたのから急に覚めたように、勉強や部活動に打ち込んでいるのだ。


ようやく変わってくれた息子のためにも私が頑張ってあげなくちゃいけないのだ。もし変なことに巻き込まれちゃうようなら…私が代わりになってあげるくらいの心持ちでいよう…


そう思っていたが、私の思っている以上にこの件は私や息子…ひいてはいじめを行っていた全ての子供と大人のことを巻き込んだりするとはこの時は想像もしていなかった。






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いつも応援してくれてありがとうございます!!


今日も見てくれてありがとうございます!!

小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)


当分は深夜に投稿することになると思います…


若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…


他視点と表記するのではなく、詳細を書く方向で進めることにしました!!


さぁ…だんだんと盛り上がってきましたよ!!何やら怪しい雰囲気…これから先どうなるのでしょうか!!


ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!


リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜











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