第63話 電話の主は?(+両親視点)

お祖父ちゃんの怒号は夜頃によく聞こえてくる。かといってよる以外にも電話をしている姿を見かけることがある。しかし俺には大体の予想がついていた。お祖父ちゃんが時折こぼす言葉…それは『バカ息子』という言葉だ。


つまりこれはお祖父ちゃんにお父さんが電話をかけてきていると考えてもいいだろう。この前お祖父ちゃんにお母さんがすがりついてきたのに…その話を聞いていないのかな?


「ただでさえお祖父ちゃんは体調が悪いのに…ストレスを感じたら余計に体調が悪くなっちゃうかもしれないじゃん!!」


ここはお祖父ちゃんのため…お祖父ちゃんがお父さんやお母さんからの電話を取らなくても良くするためにしなくちゃいけないんだ!!


俺はお祖父ちゃんと愛華と一緒にでかけた時の服を取り出して、経営している店に向かうことにした。もしかすると店を一時的に閉店にしているかもしれないけど、どうせ店の中に入るはずだ。


あの父さんが、閉店何て決断を下すことはできないはずだ。それに自分の夢でもあったのだからなおさら閉店という決断をすることはないだろう。つまり店の中でなにかしらしている可能性が高い。


「よし。お祖父ちゃんにもう電話をしないようにガツンと言ってやるんだ…俺が言えばお祖父ちゃんも悩みのタネが少しは減るはずだ!!」


そうして俺は、玄関に向かい靴を履き両親の経営しているお店へと向かった。両親が経営している店までは歩いて15分くらいだろうか?自転車で行けば数分で着く距離だ。これくらいの距離だったら、自転車を使う必要はないな…


そうしてお店に向かって俺は歩き、数十分もすればお店の目の前にたどり着いた。俺は息を吐きながら、お店の扉を開けた。


お店の扉を開けると厨房に人の気配がすることがわかった。俺は足音を立てながら歩く…すると厨房からこちらに向かって誰かが歩いてくる音が聞こえてきた。







だれかが店の中に入ってきた。俺はそう感じるとともに、自然と足を厨房からレジへと向けてあるきだしていた。レジからはお店全体を見渡すことができるから、ここでなら問題なく対応もすることができるだろうと思ったのだ。


そしてレジに立ち、お店の中に入ってきた人を確認する…見た所常連の人ではなさそうだ。


常連の人であれば、最近休みの日が増えたことも知っているだろうしこんな日に来ることはないだろう。


それに最近来ている人でも外に定休日と書いているのに、中に入ってくることはないだろう…つまりこいつは…


「あんた何者だ。この店に何のようだ。」


泥棒…その可能性が高い。電気がついているとは言え、凶器でもあれば簡単に人を制圧することができるだろう。だが、ここの店には防犯カメラも仕掛けてある。逃げられるとは思うなよ?


だが、泥棒であればもっとフードを被ったり何なりして工夫するはずだ。だが顔が見えない…この場所からだとちょうど背を向けられているせいで、顔を見ることができないのだ。


そんな事を思っていると、男の声でこちらに向かって話しかけてきた。


「最近電話をかけてたりする?」


「はぁ?」


「だから、電話を家族以外の人にかけたりしているかって聞いているんだけど。」


未だにこちらを向かずに話をしてくる男に俺は少しの苛つきを覚えながらも、これくらいの質問であればなにも特定されたりすることはないだろうと思い教えることにした。


「そうだな。父親には数回電話をかけたことがあるな。」


別に俺は何も悪いことを聞いているわけじゃない。打ち切られてしまった援助金の再開を頼んでいるだけだ。だがあまりいい成果を得ることはできていない…このまま行けば、この店は確実に潰れるだろう。そうならないためにも父さんに頼まなければ…


「それよりもあんたは誰なんだ!!外ばかり向いているんじゃなくて、こちらに顔を向けて、面を向けて話したらどうなんだ!!」


そう言えば援助金の話を父親にはするなってあいつが言ってたけど、話をしなければ交渉の席につかせることさえできないだろう。あいつは何も分かっていないんだな…

















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お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!


今日も見てくれてありがとうございます!!

小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)


当分は深夜に投稿することになると思います…


若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…


恋愛要素は少し遅めに登場しますのであしからず!!


他視点と表記するのではなく、詳細を書く方向で進めることにしました!!


さぁ…だんだんと盛り上がってきましたよ!!何やら怪しい雰囲気…これから先どうなるのでしょうか!!


ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!


リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜







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