第61話 過去の記憶

先程見た時、虐められている子は男子のようだった。俺の見間違いでなければ…ノートをビリビリに破っているのを見てしまった。


ノート一つ一つを大切にして、しっかりと授業を受けている人からしたらこの上なく迷惑であり最悪だろう。


そんな光景を見て周囲の人は迷惑そうにしながらも、声をかけて慰めたりというようなことはしていなかった。それどころかイジメている奴等と一緒になって無視したりしている風景が俺には見えた。


内心俺は憤りを感じていたけど、ノートをビリビリに破られても何も反抗しない彼も悪いとは思う。彼自身が抵抗したり、先生に言えば先生だって対処に当たってくれるはずだ。


「なんか胸糞悪いな…でも俺がそういうのを言ったりする義務はないし、そういうのをしなくちゃいけないというわけでもないし…」


俺は自宅に向かって校門から歩き出した。もちろんこの時間に外を歩いている高校生なんて、俺の事を詳しく知っていない人達からすれば…おかしいと感じてもおかしくはないだろう。


通りすがりの人達は時々俺の方を見ては何かを話をしているようだった。お母さん同士で、話しているのか俺の方を指さしてコソコソと話しているのがわかった。


それにパトカーに乗っている警察官も、俺の方を見て話し合っているようだった。


そういう視線や話し声などを感じながらも、家にたどり着きお祖父ちゃんに持ってきたお金の束が入った封筒をテーブルの上においた。





「…これがあの人達からの謝罪金…ていうことで良いんだね?」


「うん。謝罪金というか、和解金と言うか…まぁ事を大きくしないでほしいっていう話を聞いたよ。」


「そうか…まぁ良い。この金は叶斗が持っていなさい。儂はもう長くはないだろうしな。」


「そんなこと言わないでよ…まだお祖父ちゃんは元気じゃん。」


「そうだな。まだ元気だが、儂の免疫力は落ちているだろうしなにかの拍子で死んでしまってもおかしくはない。だから、儂抜きでも行きていけるように工夫していかないといけないな。」


「うん…でもさ、1つ聞きたいんだけど…いいかな?」


「もちろん良いぞ。何が聞きたいんだ?」


「もし…もしだよ?お祖父ちゃんが亡くなっちゃって、葬式を終わらせた後…この家とかってどうするの?それに俺たちはどうなるの?」


「そうだな…儂には弟がいるんだ。7つ下だが、良いやつなんだ。そいつにこの家に関することを全て任せようと思っているんだ。叶斗もあったことがあるんじゃないかな?春瀬っていう名字なんだが…」


俺は必死に記憶を遡ってみた。俺が中学生の頃…小学生の頃…更には幼少期の頃まで全て遡ってみた。そして思い出した。春瀬のおじさんと言って俺と愛華がよく懐いていた人だ。ほとんど会うことがなかったけど、あったときにはいつも優しくしてくれたし年末年始や誕生日には必ずプレゼントを送ってくれていた人でもある。


「あの人に会えるの?」


「そのとおりだな。ちなみにだが、叶斗が来る少し前だったかな…この家に一時的に泊まりに来たんだよ?その時に、叶斗と愛華にプレゼントを渡してやってくれって言われてこれを置いていったんだ。」


そういってお祖父ちゃんは俺にしっかりと包装された袋を俺に渡してきた。包装された袋の大きさは比較的大きく、数冊の本というわけでもなかった。


「これって…なんだろう?」


「さぁ…儂にもわからんよ。」


まぁプレゼントと言うくらいだし、中に入っているものを言うわけ無いか…というかなんのプレゼントなんだろう?


「あっ…手紙も入ってるじゃん!!」


手紙の内容をよんでみると、俺の誕生日を祝ってこれを送ってくれたそうだった。でも誕生日はまだ先なんだよね…




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お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!


今日も見てくれてありがとうございます!!

小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)


当分は深夜に投稿することになると思います…


若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…


恋愛要素は少し遅めに登場しますのであしからず!!


他視点と表記するのではなく、詳細を書く方向で進めることにしました!!


さぁ…だんだんと盛り上がってきましたよ!!何やら怪しい雰囲気…これから先どうなるのでしょうか!!


ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!


リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜










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