第48話 お互いに不干渉で…
俺は妹をなだめた後、妹の前に立つ我妻菜々に話しかけた。我妻菜々は俺の方を見るなり、頭を下げて謝ってきた。
「両親に…嘘をついたこと全部話してきました。両親も貴方と話がしたいと言っていたので、話してあげてくれませんか?」
「…俺はあんたを含めた、あんたら家族に随分と酷いことを言われたと思うんだけど?特に父親に関しては特に事情を聞いているわけでもないのに、俺のことを殴ってきたじゃないか…許されると思ってるのか?」
俺は我妻菜々にそう言い放った。我妻菜々のことを庇うためなのかはわからないけど、車の中から父親と母親がすぐに降りてきて俺の前に立った。そして俺の方に頭を下げた。
「校長室で…君にしたことは決して許されることじゃないことは分かっている。でも謝罪させてほしい…あの時は、君の話を何一つ聞かずにああいった行動をしてしまったこと…本当に申し訳なく思っている。本当にすまなかった…」
「私も貴方に何度も酷いことを言ってしまって、本当のことを聞いた時すごく後悔しました…貴方の話を聞いてから話をしていれば…と思いました。後悔しても遅いってことは分かっているのですが…この子にも事情があるようなのです。その話だけでも聞いてあげてくれませんか?」
俺は頭を下げ続けている我妻菜々の一家に一つ話をすることにした。それは今後の対応についてだ。こうも家に来られると、お祖父ちゃんや愛華に危害を加えてくる可能性がないとは言い切れない…そう考えれば今後の対応を今ここで決めてしまったほうがお互いに良いだろう…
「俺から言えることとしては、まず今回のように家に押しかけないでください。今回のように家まで来て謝罪をしたり、それ以外の様々な行為をするようでしたら…俺もしかるべき対応を取らなければいけなくなります。」
「分かった…今後はこうやって家に来ないことをここで誓おう。」
「私も事前の相談無しで、ここの家に来たりするのは絶対にしません。約束は守ります…」
「そうですか…まぁ様々なことで今後も話をする機会があると思いますが、その時その時で対応をしましょう。今後は相互不干渉でお願いします。」
「わかりました…」
「…それで?先程事情があるとお母さんは言っていましたけど、どんな事情があって俺の事を嵌めたんですか?詳しく教えてくれますよね?」
俺は親子に鋭い目を向けた。俺がそう話すと我妻菜々自身が俺に説明を始めた。
「私…脅されてたの。私と同じクラスのやつじゃないんだけど、二人取り巻きがいる男に親に嘘をついて、『アイツのことをうまいこと停学か、退学処分にしろ』って…それで私は貴方に虐められたって…嘘を付きました。」
二人の取り巻き…そして男…そこから導き出される答えは…
「…あいつか。俺の事をどれだけイジメたり無いんだよ…」
眼の前の親子にこんな姿を見せたくはなかったし、自分語りをするつもりなんてなかったのに…これじゃあ話さないといけないじゃないか…
「もしかして、何か心当たりがあるのか?できれば教えてくれないか?」
「そいつは俺の事を十年近くイジメてきているやつなんですよ。あんたの娘を脅すのはあいつの常套手段なんですよ…」
あいつは俺を何年もイジメてきたが、その過程でしている事は悪質だった。俺の事をいじめるためならば酷いことを平気でするような男なのだ。こいつのように、脅されて俺に対して酷いことをしてきたやつは数人にも登った。
その誰もが望んでやったわけではないと俺は信じている…でも子供の頃にしたことだからと、忘れてしまっている人がほとんどだろう…
イジメの加害者は年が経つに連れて、自分のしたことを忘れていくけどイジメの被害者は一生の傷になるんだ!!忘れたとは言わせないからな…
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お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!
今日も見てくれてありがとうございます!!
小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)
当分は深夜に投稿することになると思います…
若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…
恋愛要素は少し遅めに登場しますのであしからず!!
他視点と表記するのではなく、詳細を書く方向で進めることにしました!!
さぁ…だんだんと盛り上がってきましたよ!!明日か明後日に新作を発表する予定なので、どうぞよろしくお願いします!!
ジャンル区分があってるかどうかの指摘とかは随時受け付けます!!色々と修正をしながら、色んな意見を取り入れて作品を完成させたいなと思っています!!
リメイク計画も実行中ですので、よければ是非〜
明日の24:10頃に新規小説を投稿する予定なので是非見て行ってくださいね!!
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