第46話 再び…

あの女がこの家を訪ねてきてからという物、お祖父ちゃんの機嫌があまり良くない…もちろん俺や愛華の前では、ニコニコといつもと変わらない様子を見せてくれているのだが、とても心配になる。もしかすると何か問題でもあったのだろうか?そう考えざるを得ないほどだった…


しかし、お祖父ちゃんの機嫌が悪いのを見る機会は殆どなくなっていた。何故かはわからないけど、お祖父ちゃんの機嫌も良くなったようで良かった。


お祖父ちゃんに何かあったの?と聞いてもはぐらかすようにして一切教えてくれなかった…でも俺には何となく分かる。大抵俺に関することでなにか嬉しいことがあったのだろう。もしかすると機嫌が悪かったのは教頭との間でなにか問題があったのかもしれないなぁ…


俺はそう心配しながらも、自分のやるべきことを進めていった。教頭から注意されたのかはわからないけど、最近は授業を問題なく受けることができている。先生からの印象が変わったとしても、一度身についてしまった汚名を拭う事は難しいのだ。


学校に行ったとしても、また酷いことを言われて無駄に心を傷つけてしまうだけだろう…そう考えれば、学校に行かずにこうやって過ごすのも悪くないのかもしれない。


家にいれば愛華も居るし、お祖父ちゃんだって居るし…両親とも会わなくて済む。全て解決してもし両親の所に戻ることになってしまったら、俺を含めて愛華も肩身の狭い生活を送らなければいけなくなるだろう。


最悪俺は良いとしても、愛華には楽しく生活してもらいたい…しかしこのような状況になるのはおそらくまだ先だろう。とりあえずは自分のやるべきことをやらなければ…


俺は集中して勉強に取り組み、今日も一日を終えることができた…そして翌日…事件は起こった。


愛華とお祖父ちゃんに誘われて、1度外に買い物をしに行く事になっていたのだが…俺と愛華が玄関から出て、お祖父ちゃんも靴を履いている時だった。家の前に一台の車が止まったのだ。その車の中から降りてきたのは、一昨日尋ねてきたあいつだった。


愛華は俺があいつとどんな関係なのか知らないためか、俺が嫌そうな顔をしていることに困惑している。愛華はあいつが俺に向かって話しかけてくる前に、俺に向かって話しかけてきた。


「ねぇお兄ちゃん…あの人って誰?お兄ちゃんの知り合い?」


「…そうだよ。俺が直近で一番話したくない人の内の一人だ。こいつのせいで俺がどれだけ苦労したか…」


流石に聞こえるように話たりするのは違うと思うので、俺は小声で話した。続けて妹にももう少し声のボリュームを下げるように伝えた。


「ごめんなさい…確かにちょっと声が大きかったよね。お兄ちゃんのことを苦労させたって…どういうこと?まさかこの人がお兄ちゃんのことをイジメたって人じゃないよね?」


妹に隠し事をしたところで、見抜かれてしまうだろうから嘘をついたりする必要はないだろう…それにこの状況で嘘をついたりするメリットはない。


「え〜っとな…詳しいことを言うとなると、なかなかに時間がかかるんだが…まぁ彼女のせいでこの生活になったと言っても過言じゃないことは事実だ。」


「ふ〜ん…あの女が。お兄ちゃんちょっとそこで待っていてくれる?私ちょっとあの人と話をしてきたいの。お願い。」


「…俺としては、あんなやつなんか無視して今すぐにでもここから離れたい。でも、車で来たってことはどうせ家族も一緒に居るんだろう…俺は前回伝えたいことは全部伝えたつもりだから、愛華があいつになにを言おうと、お兄ちゃんは責めるつもりはないよ。」


相手側に予定をわざわざ合わせて上げる義理はない。このまま出かけてもいいけど、その場合この場にずっと待機する可能性が高い。そうなるとお祖父ちゃんに迷惑をかけてしまう…それは絶対に防ぎたい。


俺や愛華はお祖父ちゃんの家に居候させてもらっている身と言っても過言ではないのだ。俺や愛華を含め、お祖父ちゃんのためにも話をしっかりと付けておいたほうが良いだろう…








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お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!


今日も見てくれてありがとうございます!!

小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)


当分は深夜に投稿することになると思います…


若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…


恋愛要素は少し遅めに登場しますのであしからず!!


他視点と表記するのではなく、詳細を書く方向で進めることにしました!!


次回が終わったら、再び主人公視点に戻るつもりです!!物語は段々と動いていきますよ!!今後もどうぞよろしくお願いします!!

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