第41話 お祖父ちゃんの怒号
「あの時は…貴方のことを直視することができなかったの!!」
「どうして直視することができなかったんですか…あなたがあの場で嘘だと言ってくれたら、俺はあんなことされずにすんだんですよ?貴方があの時に嘘をついてすみませんでしたとでも言ってくれていれば!!」
俺は思わず怒鳴ってしまったが、こう言われても仕方ないようなことを彼女はしたんだ…俺にしたことは許されないことのはずだ!!嘘をついてまで親を騙して、意図的にではないにしろ間接的に俺に酷いことをしたのだから!!
「本当にごめんなさい…あの時に嘘だと言っていればこんな事になっていなかったと今でも思ってます…本当にごめんなさい…」
俺は思わず大きなため息を付いた。ため息が聞こえたのか、彼女はビクッと体を震わせた。
「…俺と約束してくれ。自分の親に対して嘘をついた事を、親の前で白状してくれ。俺は君にされたことを許すことはできないし、これからも許すことはないけど…」
俺は少しためた後、彼女の目を見て話した。
「君とこうやって話をする事は約束できる…かもしれない。」
そう俺が話すと、彼女はうつむいて俺にこういった。
「はい…自分が間違った行為をしたということは自分でも良くわかっています…なので、親に嘘をついたということを伝えてきます。」
「…分かった。」
俺はそういった後、玄関の扉を閉めた。そうして自室に戻ろうとした時、お祖父ちゃんが俺に話しかけてきた。
「叶斗…さっきっから怒鳴っていたけど大丈夫だったか?儂は心配だぞ…」
「ううん心配しないで。あの人はこれ以上あの場に待機しないと思うから…変に騒がれたりしないと思うよ。お祖父ちゃんの迷惑にはならないと思うから…」
俺がそう言うと、お祖父ちゃんは少し表情を明るくして俺に歩み寄ってきた。
「良いかい?もしあの子以外にでも、酷いことをされたなら言うんじゃぞ?というか…さっきの子のことだが…彼女と何かあったのか?怒鳴っていたから、そんなに良好な関係ではないと思うんだが…」
「…うん。あの子は俺の事を嵌めたやつの一人だよ。両親に俺からイジメをされたって言って、直接的にではないけど、間接的に酷いことをしたんだ。」
「ほう…あいつがそうなのか?確か儂の家に来る前、頬が腫れていたよな。もしかしてあれはさっきのやつの親がやったのか?もっと詳しく教えてくれないか?」
お祖父ちゃんは俺の事を見て、更に近寄ってきた。
「分かったからわかったから!!今から教えるからもうちょっとだけ離れて!!」
そう言うとお祖父ちゃんは少し離れてくれた。
「すまんかったな…それでさっきのやつの親に何をされたんだ?」
「彼女の親は俺のことを見るなり、頬を殴ってきたんだ…それに、俺と話を進めるにつれて何度も何度も殴ってきたんだ…これ自体は、教頭先生がなんとかしてくれているみたいなんだけど、それでも解決するまでに時間はかかりそうなんだよね…」
「そうか…一応解決には向かっているんだな。それならとりあえず良かった…いやそれでも良くないか。お祖父ちゃんとしては、その親をすぐに呼び出して土下座させたいところだが…相手はいじめがあったと信じているんだろう?」
「うん…多分そうだと思う。」
俺がそう言うと、お祖父ちゃんは最近買ったらしいスマホを取り出して何処かに電話をし始めた。
「すまんな…叶斗。ちょっと自室に戻っててもらってもいいか?儂はちょっと電話をかけようと思ってな…」
俺はお祖父ちゃんの迷惑にならないようにするべく、お祖父ちゃんが使っていいと言ってくれた部屋に戻ることにした。自室に戻った後は、追加された課題に取り組むことにした。
そして課題に取り組んでいると、下の階からお祖父ちゃんの怒号が聞こえた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お陰様で恋愛週間ランキング最高2位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!
今日も見てくれてありがとうございます!!
小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)
当分は深夜に投稿することになると思います…
若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…
恋愛要素は少し遅めに登場しますのであしからず!!
他視点と表記するのではなく、詳細を書く方向で進めることにしました!!
ごめんなさい…うまく入れず次回になってしまいました。すみません…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます