第38話 迷惑をかけていないだろうか?
お祖父ちゃんの家に来てから10日以上が経過した。お祖父ちゃんはずっとこの家に居てくれても構わないと言ってくれているけど、俺や愛華のせいでお祖父ちゃんに迷惑をかけていないかが心配だ…
愛華も俺と同じ考えを持っているようで、俺に何度か相談をしてきた。
「ねぇお兄ちゃん…私達ってここにずっと居てても良いのかな?ずっとこうやってお祖父ちゃんの家にいるのはなんだか申し訳なってきちゃうと言うか…それにお母さんやお父さんが毎回来たりするのは迷惑になっているでしょ?」
「たしかにそうなんだけど…でもさ、俺らが出ていったところで何が出来るっていう話なんだ。俺等は、まだ高校生…自分たちで金を稼ぐことだってままならない子供なんだ。だから正直出ていくなんて難しいんだよ。」
「でも…」
「じゃあ俺たちはここから出た後、何処かのホテルにでも泊まる?でもそれは難しいんだよね…高校生や中学生がホテルに泊まるなんてホテル側からすれば、もしかして…『この子達は家出なのかな?』と思う可能性が高いだろうから、そんな事をしてしまえば…お祖父ちゃんに迷惑をかけてしまうよ。」
「そうだよね。家出って疑われてもおかしくないよね…というよりもその方が不味いんじゃないの?」
「あぁ。もしそうなったら、お祖父ちゃんの方に電話がかかってくるんじゃなくて十中八九父さんと母さんの方に行くはずだ。そうなれば今度は家から出る事すら難しくなるかもしれない。最悪は学校もやめさせられるかもしれない。」
「そんなことって…出来るの?」
「分からないけど…普通であれば本人の同意が必要なんじゃないかな?本人の同意無しで辞めさせたりするのは学校側は無理だろうし、なにより愛華はまだ中学生だ…中学生である愛華の事を辞めさせようとするほどあの人達も馬鹿じゃないはずだ。」
というか中学生は義務として行っているんだし…辞めさせるとか言われても学校のほうが困るだろう…俺の場合は学校をやめさせられたりする可能性は低いものの、ありえない話ではないことから警戒はしておくべきなのかもしれない。
先生からの信頼を得れていないこの現状で、『問題行動を起こしたからもうこの学校に居させたくないの!!』みたいな感じで親から言われれば、学校側も体よく俺の事を厄介払いすることができて嬉しいだろう…つまりお互いの利害が一致しているため、すぐにでも手続きを進めて本人の同意なしに辞めさせようと動いたりする可能性も考えられなくはないのだ。
「…正直な所、俺は高校生だ…それも現状色んな先生からの信頼を失ってしまっている状況なんだ…たとえ、一部の先生が俺の事を庇ってくれたとしても多数派に押しつぶされてしまう可能性がある。そうなれば庇ってくれた先生には迷惑をかける事になるから、潔く学校をやめるというのも一つの手かもしれないね。」
「それは駄目だよ!!お兄ちゃんは何も悪い事していないんでしょ!!悪い子としていないのに、理不尽な事をされているだけじゃない!!そんなの許されないわ!!」
「愛華…確かに俺は今理不尽な目にあっているし…辛い状況だけどね、いつかはこの状況だって改善されるはずだ…いや俺が改善してみせるよ。」
「お兄ちゃん…私はお兄ちゃんの味方だから、何か悩みとかがあったら絶対に相談してね!!お兄ちゃんが辛い時は私も一緒に考えるから!!」
愛華にこんな事を言われてしまっているようでは兄失格かもな…
「ありがとうな。お兄ちゃんは嬉しいよ。愛華こそ悩んでいることとかないのか?お兄ちゃんの相談を聞いてくれるのはとっても嬉しいけど、愛華も相談したいこととかあるんじゃないか?」
「う〜ん…相談したいことと言えば、どうやれば数学とか国語とかの苦手な教科をもっと簡単に解けるようになれるかくらいかな…」
「そうか…じゃあ俺が今日にでも教えてあげるよ。」
愛華の相談に俺は応えることにした。愛華が悩んでいるところとかを俺が教えていき、最終的に愛華の悩んでいる所を全て解決することに成功した。
その数日後…愛華は苦手教科ながらもテストでなかなかの好成績を叩き出せたらしい。教えた甲斐があったと言っても良いのかもしれないなぁ〜
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お陰様で恋愛週間ランキング最高3位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!
今日も見てくれてありがとうございます!!
小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)
当分は深夜に投稿することになると思います…
若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…
恋愛要素は少し遅めに登場しますのであしからず!!
他視点と表記するのではなく、詳細を書く方向で進めることにしました!!
さて…次の話では念願の復讐が…叶うかもしれませんね!!
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