第31話 正しい選択は?
「教頭先生…言い過ぎですよ。確かに早川先生の言っていることは事実とは異なることですけど…」
『君はそれで良いのかい?彼だって心の何処かでは自分が間違っているって思っているはずなんだ。彼が認めて君に謝罪をすれば教師陣だって皆君に味方してくれるはずだ。君だって自分にかけられている冤罪を晴らしたくはないのか?』
「もちろん自分にかかっている冤罪を晴らしたいとは思います。ですが対話を用いて解決するべきです。俺もヒートアップしてしまってきつい言い方をすることはあります…ですが暴言をお互いに吐き続けても解決はしないと思うんです。」
『…それもそうだな。それでどうすれば良い?もう渡してしまっても良いのか?』
「お願いします。受け取ってくれなかった場合でも何度でもお願いします…それでも駄目でしたら…明日にでもまたお願いします。」
『明日もか…早川先生が受け取ってくれることを願うよ。』
そう言って教頭先生は電話を早川先生に渡そうとしてくれているようだ。でもどうにもうまく言っていないらしい。
『教頭先生!!先程から誰と電話していたんですか!!その電話の相手は私との話を望んでいるそうですけど、一体何故私と話したいのか教えてもらえますよね!!』
『1度本人と話すと良い。彼も先生に対して言いたいことがあるようだ…先生も先程から言っているように、自分の意見を主張してみてはどうかな?』
『上等ですよ。誰が相手であろうと私の意見を通してみせますよ!!』
教頭先生は上手いこと俺の名前を明かさずに電話に出るよう焚き付けてくれた。ここまでくれば俺が上手いこと話をすることができれば、早川先生もどうして俺が授業に参加したらブロックするのか聞くことが出来るだろう。
まぁ先程の教頭先生との会話からだいたいのことは分かってるんだけどね…早川先生の口から謝罪の言葉を聞きたいってのもある。
そうして俺は若干緊張しながらも、早川先生に対して話し始めた。
「こんにちは早川先生。俺が誰だかわかりますか?」
『お前が誰だか知らないが、私にこうやって電話をかけてくるのは限られている!!お前は誰だ?』
「早川先生…正直貴方はもっとすごい先生だと思ってたんですよ。先程から教頭先生と話している際中の内容を聞いていましたが、貴方はあのような考えをお持ちだったのですね。正直失望しました。」
『誰に向かって話をしているのか分かっているのか!!』
「もちろん分かっていますよ。それよりも本題に入ってもいいですか?」
『待て!!お前の名前を言え。言わなければ話には応じないし、本題に入っても無視させてもらう!!』
「はぁ…じゃあ俺の名前は黒金です。これでいいですか?」
『なっ…黒金だと?』
「そうですよ。一体誰からの話だと思ってたんですか?直近で貴方と話をしたいと考えている人なんて限られると思いますけど?それよりも名前を言いましたから、本題に入らせてもらいますよ。」
俺はそう言うと少し間を空けて再び話し始めた。
「早川先生はどうして俺のことをブロックするんですか?俺のことを嫌いだとしても授業を受けさせないようにする必要はないはずです。他の先生方にも同じようなことをされたりしますが、毎回の授業というわけではありません。早川先生のクラスの場合は、俺が入ったらすぐに授業を辞めたりブロックしたりと酷いことしますよね。」
『あぁそうだな。君のような生徒が私のクラスでの授業や、私が担当している授業を受けたら保護者やその生徒たちから批判が相次いでしまうからな…全ては学校のためを思ってやっていることなのだよ。そんなこともわからないのかい?』
「限度っていうものがあるんじゃないですか?貴方はそもそもこの問題にほとんど関与していないはずです!!」
『関与していない?黒金くんこそ何を言っているんですか?私は被害者のクラス担任ですよ。イジメの件についてだってある程度把握しているに決まっているじゃないですか。』
「そうだとして、どうしてそこまで過剰に制限を設けるんですか。俺はネット上から色んな先生の授業を見ているだけじゃないですか。授業に関することの質問だってできないですし…」
『質問ができないのなんて当たり前だろう?君はれっきとした犯罪者なんだ。』
「…そうですか。先生はそういった考えをお持ちなんですね。」
俺は早川先生に対して感じていた怒りというものもだんだんと消えていくような気がした。正直怒りというよりも呆れといった感情のほうが感じ方としては強いかもしれない…
「では早川先生に質問です。被害を訴えた彼女が嘘を言っていた場合は…貴方はどう対処しますか?もちろん彼女に対して今回の件がどうなっているのか問い詰めますよね?まさかとは思いますけど、そんなことが判明したとしてもそれでも俺の事を追求し続けますか?」
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お陰様で恋愛週間ランキング最高3位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!
今日も見てくれてありがとうございます!!
小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)
当分は深夜に投稿することになると思います…
若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…
恋愛要素は少し遅めに登場しますのであしからず!!
他視点と表記するのではなく、詳細を書く方向で進めることにしました!!
会話ばっかりですみません!!
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