第30話 晴れていく冤罪

『早川先生いい加減になさってください!!それは貴方の身勝手な主張です!!本人は否定していますし、ここはもっと慎重に動かなければいけません!!貴方は自分がしていることの愚かさを理解していないのですか!!』


『だったらなんですか!!女子生徒に対して暴力をしたというのはそれこそ大問題じゃないですか?そもそもこの学校で留めて置けてるのが奇跡とも言えるんじゃないですか?何処かの先生がもらしたらその方がよっぽど大変なんじゃないですか?』


『自分の首を絞めるほど内の教員は馬鹿ではないと信じたいが…そうなるかもしれないというのが現状だな。だからこそ、事態の解明を急いでいるんじゃないか!!そもそも彼が女子生徒に対して暴行を働いたという具体的な証拠は!?あるのは証言だけですよね?』


『証言だけだとしても認められるだろう!!教頭先生は暴行された女子生徒の気持ちを考えないんですか!?』


『暴行されたという証拠がないではないか!!客観的な証拠ということで上がったのも証言だけ!!具体的な証拠である映像記録などはない!!そんな事で罰を急ぐのは良くありません!!』


『血迷いましたか…どうして教頭先生はそこまであの子をかばおうとするんですか!!女子生徒に対して暴行を働いたあの生徒をこの学校から退学させればいいだけじゃないですか!!そうすれば世間体も気にしなくて良くなりますし、被害者の生徒にも正面から問題を解決したと証明することができます!!』


『そういう君こそ最近はいつも以上におかしいぞ!!前まではもっと言動もここまで酷いものではなかったし、教師として優秀だと認めていた…でも最近の君はおかしい!!どうしてそこまで一人の生徒に固執する!!それこそ私よりも執着しているではないですか!!事あるごとに厳罰を…厳罰をと求めるのは辞めてくれませんか!!』


『ですから!!厳罰にして退学にでもしなければ、被害者の親は納得しません!!教頭先生こそ被害者家族のことを全く考えていないじゃないですか!!被害者の家族としては、速攻退学処分が下されるか、それ相応の厳罰が下されないと駄目なんです!!仕事につくことができないほどのダメージを与えれば、彼だって更生してくれますよ!!』


『早川先生!!いい加減にしてください!!確かに被害者の家族からは何度も厳罰にしろと言われています。ですが、厳罰にしたら彼の人生はどうなりますか?破滅ですよ!!このことがネット上に出回ればそれこそ、大変なことになります!!貴方はその重大さを分かっていないのですか!!』


『ことの重大さなんて分かっていますよ!!ですから被害者家族の事を考えて、すぐにでも問題解決を測ろうとしてるんじゃないですか!!だいたい教頭先生は何故彼のことをここまで擁護するんですか!!先程もこの質問をしましたけど、貴方は他の話題にすり替えて逃げようとしていましたよね!!それこそ不味いんじゃないですか!!』


『あのだな…彼のことを養護しているのは、冤罪を産まないためだ。そもそも君はこの事件についてある程度しか情報は渡されていないはずだ。確かに暴行事件があったとして一時期話題になってしまった…でもそれを話してしまった君たちにも非はあるんじゃないか?』


『…確かに我々教師の中には生徒に話してしまった者も居ます。ですがそれは啓発と同じようなものです!!今後同じ様な行為をすればこうなると言う風に知らしめることが出来るじゃないですか!!』


『はぁ…この学校はこんな教師を雇っていたのか。私は心底がっかりしたよ。まず君に聞きたい…この事件での決定的な証拠は?』


『ですから第三者からの証言が…』


『それは確実性がない。決定力にも欠けるだろう。君は冤罪である可能性を動かなければいけないこともわからないのか?教師たるもの、子供に対して教育を施すのは大切だ。でもな、誤った方向に教育するようなやつは危険だ。』


『誤った方向に教育するなんてとんでもない!!我々がお手本にならないといけないんですよ!!女子生徒、男子生徒とわず、イジメをしたらこうなると言うふうに見せしめが必要なんですよ!!』


『いい加減にしなさい…今回ばかりは私も頭にきました。貴方に対して処罰を求めることにしましょう。』


『何を行っているんですか教頭!!具体的な証拠も揃っているじゃないですか!!』


『映像証拠でもあるというのか?出してみせろ。写真でもとっているというのか?そう言ったものも捏造をすることはできないぞ?捏造してきたものなど然るべき所に出せば一発で分かる。』


『っぐ…』


『無いだろう?事件が起きたのは廊下だったらしいが…そのところには奇跡的に防犯カメラが設置されていなかった。確かに本人がそこでなら映像証拠がでないと判断してイジメをする可能性はあるが…今の時代にイジメをするメリットは?』


『それは…それは…自己顕示欲と言いましょうか…そういった物を満たしたかったんでしょう!!自分の事を強者だと思い込んでる典型的な例じゃないですか?自分以下の者を見下して自尊心を満たしていたんじゃないでしょうか?』




教頭と早川先生の言い合いは、俺が教頭にストップを掛けるまで続いた。自分の冤罪が着実に晴れて言っているのにあまり良い気がしなかった。






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お陰様で恋愛週間ランキング最高3位に載りました!!これも皆様の応援のおかげです!!


今日も見てくれてありがとうございます!!

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当分は深夜に投稿することになると思います…


若干時間無い中書いたので、文章がおかしいところがあるかもしれませんが気にせず読んでいただけると幸いです…


恋愛要素は少し遅めに登場しますのであしからず!!


他視点と表記するのではなく、詳細を書く方向で進めることにしました!!


会話ばっかりですみません!!

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